Eテレで角野栄子さんの服選びについての番組を見て、図書館で検索したら書籍がありました。
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娘さんのくぼしま りおさんがコーディネートを考えて、買い物も二人でされている様子が映っていたんです。てっきりEテレだから洋服の具体的なブランド名がでてこないのかと思っていたんですが、書籍を読んでがっかり。
「知り合いに作ってもらっています」
……結局ないんですよ。
変な柄の入っていない、ゆったりシニア向けの型紙の服が。
こちらでも紹介されているズドンと着れるワンピースも、アトリエエプロンも型紙はなく図にざっくりとした数字が入っているだけなので、裁縫のできる母にも見せたらきちんと書き写していたけれど果たして作れるのか。
角野さんも最初からこんなカラフルではなく、真っ黒のスタイリングが定番でした。
歳を重ねて服選びがしんどくなり娘さんにヘルプを出したのがきっかけです。
これほどカラフルでも書籍の中で「難しい」とされている色、それが「茶色」
今どき茶色の服を着ているシニアはそうそう見かけませんが、近いのが「花柄」です。
細かい花柄は色が混ざってしまい、濁った色になってシニアには全くよろしくないのに、スーパーの安い衣料品にすごく多い。
わたしは自分が60代になったとき、どこで服を買うのかをずっと考えています。だからこの書籍を手に取りました。
母はアウターはユニクロ、パンツは自作、トップスは無印が多いです。
70代80代は戦争の影響もあって栄養状態が良くなかったから小柄な体格が多く、老化で縮む痩せるのもあるし、かといってSサイズはゆとりがないから選べない。
MやLを着て袖丈をカットとなります。
対して長身であるわたしは背が縮んでも165cmにはならんでしょう。
ワンピースを着る気は一切ないし(丈が足りない)、スーパーのアパレルとは全く気が合いません。
中には、「バブル世代がシニアになることで、ターゲットにしたアパレル市場ができるのでは」という予測もありますが、凄まじく希望的楽観です。
知り合いの60代やおばちゃんたちは、口を揃えて
「わたしも若いときはナッちゃんみたいに百貨店ハシゴして、試着して買ってたわよ」
それが億劫になるんです。
だから近場のスーパーアパレルで済ませることになる。
食料品の移動販売みたいにお店から来てくれたらいいけれど、衣料品と食料品は違いますからね……
バブル世代に需要があっても、日本のアパレルでシニアブランドの展開ができるほど体力のある会社はもうないでしょう。
本来ならば一番のボリュームゾーンである団塊の世代向けに展開しても良かったはずなのに、それがないってことはビジネスとしてだめだったんだと思います。
この本を読んでシニア市場の未来予想図がくっきり見えました。
・自作
・誰かに選んでもらう
これができなければ、くすんだババアになるしかないってことです。
ユニクロGUを何歳まで着れるかなあ……