「半・分解展」では日替わりで、衣装の修理/分解プレゼンがあったんです。

わたしが行った日は、
アビ・ア・ラ・フランセーズ
「アビ・ア・ラ・フランセーズ」のズボン部分「ブリーチズ」のお直しでした。
この衣装は劇団で使用されていたため、俳優の体格に合わせて随所にお直しが入っていました。
ブリーチズ
めっちゃ足しとる。
アビ・ア・ラ・フランセーズ
一番奥で見えにくいので、上記サイトから画像を拝借。
ブリーチズ
お直しはバックウエスト部分、長谷川さんが手でチクチクとお裁縫されるんです。
おお~作業が早い。と感心しつつわたしはフロントに釘付けでした。
真ん中で開くのではなく、ペロッとフタが前に開く「フォールフロント」と言います。

ファスナーがなかった時代だから、ではなく、これより前のパンツは真ん中で合わせていました。
それが「フォールフロント」になり、また現代のように「真ん中」になるそうです。

なんでや??

フォールフロント以前のパンツスタイルは、これです。

「コッドピース(陰嚢袋)」で、股間強調してたんです。
男性ってほんと男根主義よねえ……

この風潮が変わって、股間をフラットにするフォールフロントになる。
わかる。
だってわたし、フォールフロントのパンツを履いているからです。
フォールフロント
これが
フォールフロント
こうなって
フォールフロント
こうなる

バックウエストがゴムなので、こんな風に全開しなくてもボタン3つほど開ければ「ずるん」と着脱できます。
そしてフロントがぺたんと、ほんとにフラットになります。

が、何よりこのパンツの良さは履き心地です。
腰で引っ掛けてるだけなのに、スカートほどスースーしない。
かといってリラックスパンツほど、てれんてれんじゃない、絶妙なデニムの生地感とシルエット。

商品名は「マリンパンツ」でフロントの説明はなし。

「このデニムパンツなにがいいって、大嫌いなハイウエストおむつカバースタイルじゃないし、そして履き心地が良い。
 なにをどうやったら、こんなけったいな型紙作れるのか不思議」


と、買った当時書いていたんですが、納得。
古典の型紙だったのか!!

「フォールフロント」で検索したら、

やはり自分で作れる方がいるんですね。
なお「フロントフォール パンツ」で検索すると、ぜんぜん違うものがヒットします。

まさか「半・分解展」で謎が解明するとは思ってもいませんでした。
これだから、現地に行くのって面白い。

長谷川さん、本当にありがとうございました!


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