ダムからピロリンと、画像付メッセージが届きました。

「これ欲しいのどう思う?」
※このブログには複数のマダム(わたしより年上の女性)が出てきます

NBイメージ
ニューバランスのシューズで、色と形が気に入り、おまけにセール価格です。
経験則ですが、この前提だとすでに心は決まっているものです。

見た瞬間、『ゆるふわシューズや』と感じました。

マダムがふだん履いているシューズを知っているので、それと比べてやわらかいですよ。
だから一見、足入れは気持ちいいです。
しかしやわらかいってことは、支える力も弱いです。

それと、ソールが気になります。
マダムにはこのソールは、まだはやいです。
ぶっちゃけ、NBの定価1万円以下シューズは「お値段なり」です。

と、正直に所見を伝えました。
店頭に在庫がないためポチって家で試着するというから、手持ちのシューズよりNBの方がやわらかくて足入れ感が良いのは絶対です。
いまのシューズより歩きやすいかどうかで、返品するか判断して下さいと伝えたのですが、“返品しない”というのは想像つきました。

靴を返品するのって、服通販によくある「イメージと違っていた」よりも、どこかが当たるなど、
「痛いとき」
くらいです。
だから足入れのよい【ゆるふわシューズ】は、売れるんです。

家での試着も、履いたまま一日中過ごすくらいでないと、短時間では店頭試着と変わりません。

●その経験は糧になる


シューズが到着したマダムから、どこも痛くないし気持ちがいいわ~と感想が届きました。
しかしその後会ったときにさっそく履いてこられ、顔を合わせるなり

「これあかんわ」

・歩いててめっちゃ疲れる
・足首に疲労が溜まる
・外反母趾に影響する
・足入れしたときはあんなに気持ちよかったのに


例えば、同じ年齢でも日常的に水泳をしていたら、ノーストレスかも知れません。
マダムは自転車通勤の日々かつ、ジムにも通っています。
それでも、ゆるい靴は外反母趾に響くんです。

このシューズがどのようなターゲット層に向けて作ったかは知りませんが、ここ数年のNBは日本市場を舐めた展開していて、迷走して見えます。
1万円以下のシューズは、全年齢全方向フォローできない。
そもそも、どんなものであってもそうです。

直営店やABCマートの店頭で試着しても、この結末が防げたでしょうか。
「この靴気持ちがいいわ~」
と満足げな客に、
「お客様の外反母趾に影響するかも知れないです」
と言える店員がいたら、チップを差し上げたい。
そして、他にシューズを出してもらって履き比べできたら、理想です。

わたしはマダムの日常をだいたい把握しているから結末を予測できたのですが、全く知らない人から、これどう思いますか?と聞かれても「知らんがな」です。

SNSで安易に答え探しをしているユーザーが多いのですが、簡単に手に入る答えは、身につかないです。
だってそれが自分にとっての「最適解」であるか、だれが判断できるでしょう。

三茶スニーカーの店長がヒアリングに時間をかけるのも、当たり前のことです。

今後は日本でも、画像診断やAIを使ったデジタルツールが増えてきます。
それでも、履くのは自分です。

「探す」のが目的になっていないか。
なんのためにそれを探しているのか。
常に念頭に置いています。

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