前回は、モノレール「万博記念公園」駅から太陽の塔まで。
よいよ塔内部に入ります。

赤い壁のゾーンからは、「生命の樹」エリア。
大変ドラマチックな、躍動感いっぱいの空間です。
生命の樹
内部は公開当初は撮影禁止でした。
反響を受けて、2018年の12月から地下一階部分だけ撮影OKになったんです。フラッシュは不可。
生命の樹
<生命の樹>
うねる血管。

塔内は最大16名のグループに別れて、奥にある階段を上りながら鑑賞します。
エレベーターの利用は事前予約制です。
途中のフロアでエレベーター利用者と、がっちゃんこするんです。

階段を上る際は、階下への落下物防止もありカメラ・スマホ類は全部バッグに収納。
小さなお子さんを抱っこして上るのは厳しいので、エレベーターを予約して下さい。
人数制限があるため、ゆったり見学できます。
生命の樹
下から原生類、上に向かって哺乳類へと進化していきます。
上の方にクロマニヨン人とネアンデルタール人がいるのですが、スケール感がひときわ小さいんです。
ちゃんと意味のあるサイズ。
70年当時の説明パネルも設置されています。
<生命の樹>には、ピカピカの説明パネルより時間を感じさせるパネルの方がマッチしています。

トゲトゲの鉄板は音響効果を考えての形状ですが、岡本太郎は
「脳のヒダ、知のヒダ」
であると捉えていた。
だから、赤い血の色。「新美の巨人たち」より。

●廃墟から再生するパワー


前代未聞のオブジェと言われていて、ほんまに前代未聞というか、よくこんなことを考えて実行できたなと!!
今なら逆に映像技術のせいで、立体構造物を作ろうとしないと思います。
あとでメイキング映像を見るのですが、めちゃくちゃめんどくさいことやってますよ。
EXPO’70 パビリオン
岡本太郎の頭の中をちょっとだけ覗かせてもらったような感覚でした。
そして、高さ30メートル、太陽の塔の腕の部分がゴール。
塔てっぺんまで行くんじゃないです。

腕の内部、すごかったです。
内部を覗いてみて、パワースポットという言葉が陳腐に感じるほど、なんらかの力を施したといわれても納得のいく“強さ”に頭の中が塗りつぶされる。
それっくらい奇っ怪で、整然としていて呪術的。

あとは別の階段で内部をぐるぐると下りていきます。
途中にはパネル展示などあり、退屈しません。

万国博覧会時、塔内部は階段ではなくエスカレーターで上に昇っていったんだね。
33種類の生き物たちはいまは動いていないけれど、当時は動いていたから、さぞかしわくわくしたことでしょう。

すごいものをみた。
この一言です。
そして、廃墟からこれほど見事に蘇るなんて。
これ以上のものは、もう出てこないだろうと。
このようなエネルギッシュな企画ができる人、おらんやん。
2025年の大阪万博、わたしの中では終わっています。

乱れていた精神が圧倒的パワーによって蹂躙され、均された感がありました。
岡本太郎によって、否応なくリハビリになった。

見学時にいろんな言葉を見かけましたが、心に残ったのは
「根源に立ち戻れ」
どこにあるのか、行った方は探してみて下さい。

おみやげコーナーや公園内売店でも売られているガイドブック。
太陽の塔が万博終了後も壊されずに残った経緯など、載っていました。

さ、まだまだあるよ。


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