の目的地は福山市、ふくやま草戸千軒ミュージアム(広島県立歴史博物館)。          
草戸千軒……読めない。
「くさどせんげん」という、いまは失われた中世集落。
http://www.mars.dti.ne.jp/~suzuki-y/index.html
千軒とは、いかにも大きな集落を思わせる地名です。
この地域の学校で必ず履修してそうですね。

■企画展 初公開!世界を驚かせた日本人の地図づくり
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/rekishih/2018summer-chizu.html

9月で会期終了して10月上旬でもサイト閲覧できたのに、もうページ削除されちゃった(涙)
なんてもったいない……幻のよう。
インターネットアーカイブに一件だけ、画像はないけれどテキストのみサイト閲覧できました。当時の告知をリンクしておきます。(こちら
企画展 初公開!世界を驚かせた日本人の地図づくり
駐車場からの風景。
駐車場代は1時間無料。1時間ちょっといたのですがレシートには
「駐車料金 A料金 400円」から300円引かれて100円でした。
企画展 初公開!世界を驚かせた日本人の地図づくり
右上のパンフは横に長いずらずらっとした珍しい判型。こういうパンフいいですねー!!
PDFでずっと公開してくれたらいいのに。
企画展 初公開!世界を驚かせた日本人の地図づくり
入り口のでっかいパネル、
企画展 初公開!世界を驚かせた日本人の地図づくり
「図」が日本地図。
日の丸の配置といい、好きなデザインです。
館内は当然撮影禁止なので以下掲載する展示物の画像は、パンフレットから撮影しました。
文字レポートでお送りいたします。

●広島県の宝


企画展 初公開!世界を驚かせた日本人の地図づくり
企画展の目玉、初公開された「日本扶桑(ふそう)国之図」はこちらで見ることができます。
https://www.asahi.com/articles/ASL6H36LKL6HPTFC009.html

14世紀中頃に書かれた日本全図の地図で、なんとなーくいまの日本列島と共通点があります。
どうやってこの形状を把握したんだろう。
このあと200年後に作成された日本地図など、より詳細でだんだん正確になっていく地図が展示されていました。

行基図のようにふわっとした概念で戦をしていたのかと思うと、すごく不思議。情報不足甚だしく、戦術のへったくれもないのでは。
企画展 初公開!世界を驚かせた日本人の地図づくり
左のペーパーがいかにも夏休み企画(^-^)

会期が平成30年7月19日(木曜日)~9月24日(月曜日・休日)、夏休み期間ぶっちぎりという事もあり、展示はお子さん向けの工夫がされていて、地方博物館の良さをお裾分けしてもらいましたよ。
それと、原図自体大きなものをどーんと展示してあるので、細部が見えるようにiPadで画像DBにアクセスできるようになっていました。
目が悪くても大丈夫。
こういった端末は滞留の元になるので、特別展ではまずやりません。企画展規模のいいところですね。

メインとなる守屋壽コレクションはWEBでも公開されています。
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/rekishih/moriya-collection.html
守屋氏はご存命で、元メリルリンチ日本証券会長。古地図の審美眼はどうやって養われたのか。とても良質の地図が集まっています。
守屋壽コレクションは今後も随時公開されるでしょう。いいなー。

●技術と情報の結晶


企画展 初公開!世界を驚かせた日本人の地図づくり
そして「第3章 国絵図・城下絵図と広がる用途」ではおなじみ大坂冬の陣、夏の陣の図がセットで展示!!
ああ~ありがとうありがとう、めっちゃ嬉しい。真田丸を分かるように展示してくれて、感激。
意外とセットで見れることはないので、まさかの機会に釘付け。
やっぱり知っているところが出てくるとかぶりつきになります。
企画展 初公開!世界を驚かせた日本人の地図づくり
「第4章 未知なる国境・蝦夷地の探検と地図」
平沢屏山(ひらさわびょうざん)画 蝦夷神祭図(えぞしんさいず)、青がとても鮮やかです。
女性の口の入れ墨まで再現されていて、アイヌの風習がいかに印象に残ったのかが伝わってくる。
わたしは金カムを読むまで口元に入れ墨をするのを知らなかったです。

アシリパさんは「わたしは新しい時代のアイヌの女なんだ!」と入れ墨はしていない。
レタラといっしょの2巻表紙は痺れる。

一番印象に残った地図は、「第2章 地図が描くひろしまと城下町」のコーナー。
広島県にちなんだ地図がずらずら~っと並んでいて、ある地図にははしっこに広島県内各地の名産品リストが書かれていました。ちょっとしたるるぶ。
(もちろん観光目的ではなく、幕府への税でしょう)

中でもガラスケース越しではなく生で見ることができた「安芸国絵図」、サイトでも「タテ3メートルとヨコ4メートルの巨大な地図で、今回が初公開です。」と紹介されています。
幕府に提出した正保国絵図の写し。
地図作りはめちゃくちゃお金がかかります。良質の紙、良質の墨、筆、情報。
生で見ることができたので、墨痕淋漓としか言いようがない墨の輝き、美しい文字を堪能できました。
制作した職人さん、命賭けただろうなと裏側を妄想する。

めちゃくちゃ楽しかったです。やはり地図はいい、ロマンの塊だわ。
アンケートの来場のきっかけ項目に、「古地図に興味がある」とズバリありました。
平日金曜に行ったのですが、サラリーマンや地図マニアっぽい方がいましたよ。

歴史博物館は福山城公園の敷地内にあり、芝生がとてもきれいでした。
素足で散歩できないかなーとすぐ思っちゃう、芝生チェッカー。
山陽新幹線の駅前でもあり、松永より栄えています。
しかしわたしたちは一切飲食せず、吉備SAで食事とお土産を買ったのでした。
種入りマスカットおいしかった~

めっちゃ楽しかったです。
新幹線に乗ってわざわざ行くことはできないなあと思っていたから、車出してくれた友達に大感謝!
この日は雨の予報でしたが、運転中全く降られずサスハレ(さすが晴れ女)。


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