の感想ではないけれど、本ネタなのでこのカテゴリに。

教室に持っていった新聞にぼくらの七日間戦争がまた人気再燃中という記事が載っていたんかな、何人かがこの本面白かったみたいなことを口にしていました。

リバイバルはつばさ文庫版の影響でしょう。

へ〜、これ先生が子供の時、映画になったんだよ。
宮沢りえが主演だったのよ。

ぼくらの七日間戦争 ブルーレイ [Blu-ray]
Blu-rayになってる!!

いまでも人気あるんだねえとその場は終わったのですが、正直、面白く読めたのは一作目だけでした。
工芸高校一年のとき、図書館で文庫を見かけて、
「これ人気あるけれど、なんか素直に面白いって言えない」
と、誰にいうでもなく口にしたんです。そしたらサワダ君(仮名)が
「わかるー! オレもそう!」
 
誰かに向けていったのでもないこと、それと“人気作へのアンチ”にまるっと同意されたことがすごく記憶に残っているんです。
おそらくサワダ君は覚えていない。同窓会のときに聞いてみたらよかったな。

読んだのは原作小説シリーズ何作かと牛島慶子版コミカライズ、映画は劇場に行ってないので、TVで見たか見てないか。

SEVEN DAYS WAR
映画の主題歌がTM NETWORKの「SEVEN DAYS WAR」でジャケットデザインはとてもかっこいいのに、歌詞が「セブン・デイズ・ウォ〜」って映画のタイトルまんま入れちゃうのがもうほんまやめてという気恥ずかしさで逆に忘れられない。
同じ主題歌ものでも「Get Wild」「BEYOND THE TIME」はすごくいいのに。
TM NETWORKにちょいちょいあるこの手のセンスは、ダサいと思うのです。
どうしても一流になれないTMの根底がこのダサさだなと。 (これでもTMファンでした)

話戻りまして、なんの気なく口にしたんだけれど、下手したら子ども社会において人気作にケチつける行為は、空気読めない行為としてとられる。こいつ、なに? みたいな。
中学のときわたしはそれで痛い目見まくっていたけれど、工芸やデ研では、そういうの一切なかった。
出席簿も男女混合だったし、デ研卒業まで女らしく男らしくという価値観とずいぶん離れたところで生きていました。
その後のOL生活で心身ともにダメージを受けるんですが、いろんな価値観を知れてよかった。

10代の時、七日間戦争シリーズに感じた違和感、なんだったんだろう。
たとえいま読んでもその正体はもうわかんないでしょう。
こどもを指導する側の立場に立っているもの。

そしたら、友だちがこれのどこに感銘を受けたのかを教えてくれて、なんとなくわかってきたのは、日常が抑圧されているかそうでないかで、このシリーズへの印象が変わるということです。
塾に行きなさいとか、女らしくしなさいとか、親にガミガミ言われることが一切なかったので、作中の子どもたちの不満が完全に他人事でした。
当時のわたしには、大人向けの小説の方が面白かったです。
読んでいたのは、島田荘司とその周辺作家、田中芳樹、栗本薫、そして「十二国記」あー! 早く続きを!!