ーナレはその名の通りナレーションのない番組です。でもテロップはあるよ。
不定期放送のため、当日のTV欄で初めて知り予約しました。
以前放映された「ミアタリ」回はオンエア視聴、再放送でも観たほどすごく良い内容だったんです。
https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/92919/2919559/index.html

ファッションがテーマだとわかっていたので、わくわく再生しました。
ノーナレ「ジブン着せ替え」 クライアントは3人出てきます。
http://www4.nhk.or.jp/P4253/x/2017-11-11/21/1257/2257005/

スタイリストの方とクライアントへのスタイリングを見ていて、あ、この方絶対政近さんのファッションレスキュー関係だと思いましたよ。 案の定そうでした。

霜鳥まき子
https://ameblo.jp/shimotoripersonalstyling/
ブログとHPをちらっと見たところ「志事」って書いちゃってるところは苦手。

●女性にとって洋服とは


一人目は51歳銀行の契約パートナー社員。
四人家族のお母さんですが、二の腕を出せるほど細くスタイルがいい。骨格ストレートタイプではないな。
仕事のせいもあるだろうけれど、ワードローブは無難、しっかりきっちり系って感じでした。
最後にお友達となにか食事会があったんですが、「かわいいー! 回って回って! 女優さんみたい!」といいお友達に囲まれていらっしゃる。
「女性にとって洋服はビタミン剤」というファッションレスキュー出身スタイリストらしい表現が出てきます。

二人目は41歳会社経営者。
仕事が趣味で、11年くらいずっと服選びをお任せにしていた。
服のことを考えるより仕事のことを考えたいんですって。
とにかく仕事が楽しいという方で、こういう明確さはいいですねー。
肉付から骨格ストレートっぽいし、服の柄からもそれが窺えます。
参考にしたいところですが、きちんと仕立てられた服のパターンに素材を見ると、お高いのがわかります。
経営者としての毎日勝負服しか映らなかったため、プチプラなんてとんでもないという、ほんとにそれどこで売ってるんだっていう服ばかりでした。
二の腕むっちりですが、それをカバーするのではなく出して活かすというのも、ストレートっぽいかも。

●母や身内のいうことは聞かない


ツイッターの感想でも一番触れられていたのが、三人目の方についてでした。
三人目「診断されたい女」とテロップが出た、38歳子なし主婦。
カラー診断骨格診断印象診断まで受けていたのに、全然活かしてなかった。
カラーはサマーでした。

「夫以外話す相手がいないから狭い世界で生きている」と仰っていて、生活だけでなく服装も殻に籠もっているその原因は母親と妹でしょう。
妹がJJのモデルをしていたぐらい痩せていたので、自分は比較されて常に太っているといわれ、顔はおたふくといわれ20年間髪型を変えていない。おかっぱにしたとき揶揄されたのがトラウマだと。

おたふくというよりただの肉顔です。わたしだってそうだ。
スタイリストの方に言われること全てをネガティブに返答されていたのはいっそお見事でした。
旦那さんとはどんなやりとりをされているのか、気になります。
診断に来ることができるぐらいなので、旦那さんは奥さんに変わって欲しいと思っているんかな。

最初に試着したへんてこな白のワンピースは、あれは買うというより「こういうのもいけますよ」という、あくまでお試しですよね??
あんなのどこに着ていくのだ。
白いパンツ、赤のマフラーはお似合いでした。
髪はもっと短くてもいいのになー!!
まだ重たい仕上がりだったけれど、一歩ずつですね。

●診断より必要なのは


身内って一番承認して欲しい存在なのに、娘は承認されないことが多い。承認どころか、貶す対象になります。弟や妹がいるとそれがより顕著になる気がする。
身内による貶めで最近話題になったのは、尼崎インターの双子の妹でしょう。
■<きょうだいを考える>尼神インター誠子「5年以上、妹2人に“ブス”と無視されて」
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171002-00010723-jprime-ent
たとえ性格ブスでもね、顔がよければちやほやされんだよ。


母娘関係については、よしながふみの「愛すべき娘たち」で、ずっと感じていたモヤモヤが一気に昇華しました。
そして、女性にとって変化というのは、とてもとてもストレスです。
これはこの地球に男として産まれた人には、まず理解されない情動です。
先日「LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲」シェリル・サンドバーグ (著) を読みました。


シェリルはフェイスブックのCOOです。
アメリカでも女性であるだけで、男性よりも給料が低く、そして評価も低い。
この本にはいろんな実験が出てくるのですが、同じ成績成果の二人のシートがあった場合、良い評価がつくのは男性の名前が書かれた方なんです。
男性は生まれながらにして承認されている。だから、新しいことを始めること、チャレンジに臆することがない。
同じだけのことができる女性に、新しいプロジェクトチームへ誘いかけても「わたしには無理です」「やったことがありません」「いまの職場で学びたいことがまだあります」「他にふさわしい人がいます」のオンパレードで、シェリルは彼女たちがなぜこうなったのかを理解していてそれでもなお、諦めず誘いかけます。

身内の言葉や態度、環境が女性にとってどれほど呪縛になるのか。
こういうことは診断だけで解決されないです。
だから診断ジプシーになってしまう。
そりゃそうなんですよ、だってアナリスト(分析士)であって、外側を分析するのが仕事ですから。

最後の主婦の方は、髪を変えマフラーを身につけることでちょっとずつ内面に変化が出てくるというエンディングでした。
それに気がついてくれるのは、旦那さんであってほしい。
お母さんや妹に変化の反応を求めないで。
できれば新しいコミュニティに属して、別の人間関係を作って欲しいです。そうするともっと世界も衣服も楽しくなり、変わるでしょう。
たぶん再放送されると思います。ここからリクエストして下さい。書かれているスタッフの声は男性が是非読んで!
ツイッターでの感想(こちら

※【11/14追記】11/18(土)に再放送されますよ

2017年11月18日(土) 午前2時05分(25分)