「気持ちいい身体」という書籍に載っていた日本人のボディサイズネタについて(過去ログ)、ネタもとの書籍一式を下さったマダムとお会いしたときのことです。
わたしのブログを読んで下さり、緩い足元になった原因は
「素材でしょう」
と仰っていました。
マダムはマーケティングのお仕事をされていたので、観察眼が違います。
あの年代に合皮の靴が増えて一気に緩くなった。それまではカチッとした上質の革でできた靴製品だったのが、合皮の靴で変わったと。
バブルのころの合皮はオシャレアイテムというよりジョーク的なおもちゃアイテムだったから、ハレの場で身につけるものではなかった。
なるほど。 わたしも合皮というと10代のこども向けのイメージが強いです。おとなのアイテムではない。
ケのアイテムであった合皮がハレの靴やカバン、日用品に一気に増えて当たり前になったけれど、合皮の靴に慣れてしまうと革靴を固く感じて戻れなくなるんじゃないかと思います。
だからいざ革靴が必要なとき、売り場に行くと「合皮の靴の着用感」で革靴を選んでしまい、ゆるい靴選びになるでしょう。フィッティング知識のある店員さんとやりとりしながらだとこの事態を避けることはできますが、セルフで買える売り場が増えたから余計にゆるい靴を選ぶことが出来てしまう。
こんなストーリーを立ててみました。
マダムは重ねて、いまの人の姿勢が悪いのは化繊の影響もあるんじゃないかと仰いました。
ちゃんとしたウールで仕立てたパンツやスカートはラインが綺麗で、それはポリには出せない。
でもいまはデザイナーがウールという素材を理解できていないから、化繊のパターンしか作れなくなっている。
ゆるくてだるっとした化繊の服ばかり着ている人と、きちっとしたウールのジャケットを着ている人とでは当然姿勢が変わってくるでしょう。
マダム自身も現役バリバリで会社していたときはジャケット着用で姿勢もきりっとしていたのが、いまはゆるい服を着るようになって姿勢も変わった。
「NAZさんはまだ姿勢がきりっとしている方だけれど、周りを見るとそんな人の方が少なくてみんな背中や肩がだるっとしちゃっている」
「阪急電車に乗って、“あ、あの人姿勢きれいだな”っていう方の服の素材をみると全然違う」
いい素材は身体をきれいに見せてくれるし、自然に姿勢も良くなる。
ジャケットも着ますが毎週着ているわけでもないから、わたしの姿勢はブラジャーのおかげでしょうね。
合皮と化繊(ポリ)の話を受けて、売り場をウールを探し求めてねり歩いてみました。
まあ結果はわかっているんですけどね。すでに2年前の同じ時期にもぶーたれ日記を書いていますから。(過去ログ)
このときはニットの素材が100%ウールのものがめっきり減ってポリ混なのを嘆いていました。
今回はアウター、コート類とワンピースなどをチェックしてみた。
いっけんウールっぽく見えますが、ほぼポリ混、中にはナイロン混もありました。
ウール95%ポリ5%はまだ良心的なのかも知れない。
ひどいのはウール50%きっています。それ百貨店で売っていいレベルなの? スーパーに並んでいるなら納得ですけど。
かろうじてコートやワンピースの素材にまだウール100%のものを見つけることができたのは、オンワード系列でした。片手で足りるほどの点数ですけどね。
ローラアシュレイも意外とポリ混が増えています。
ある意味ユニクロが突出して「ウール100%」のアイテムを揃えることができています。もう、ユニクロにしかできないのか?
■山本耀司、ウールを語る ── ファッションにとってサステイナブルであるとはどういうことか?(GQ + WOOLMARK)
http://gqjapan.jp/fashion/interview/20160719/talk-about-wool-vol1-yohji-yamamoto
今後ますますウール100%の衣料は減り、下手したら革靴と同じく嗜好品扱いになるのかも。
ゆるくて軽い服ばかり着てふにゃふにゃの人類は、一体どんな体つきになるんだろう。
医療費の削減はほど遠いと思います。
***
季節的にクリスマス写真を。
うめだ阪急9階 祝祭広場
【光のヒンメリ 光と音のイルミネーションショー】12月25日(日)まで
連日、毎時00分に開催(開店時・閉店時を除く、約4分間)
画像クリックするとばかでっかくなるので、PC以外ではオススメしません。
わたしのブログを読んで下さり、緩い足元になった原因は
「素材でしょう」
と仰っていました。
マダムはマーケティングのお仕事をされていたので、観察眼が違います。
あの年代に合皮の靴が増えて一気に緩くなった。それまではカチッとした上質の革でできた靴製品だったのが、合皮の靴で変わったと。
バブルのころの合皮はオシャレアイテムというよりジョーク的なおもちゃアイテムだったから、ハレの場で身につけるものではなかった。
なるほど。 わたしも合皮というと10代のこども向けのイメージが強いです。おとなのアイテムではない。
ケのアイテムであった合皮がハレの靴やカバン、日用品に一気に増えて当たり前になったけれど、合皮の靴に慣れてしまうと革靴を固く感じて戻れなくなるんじゃないかと思います。
だからいざ革靴が必要なとき、売り場に行くと「合皮の靴の着用感」で革靴を選んでしまい、ゆるい靴選びになるでしょう。フィッティング知識のある店員さんとやりとりしながらだとこの事態を避けることはできますが、セルフで買える売り場が増えたから余計にゆるい靴を選ぶことが出来てしまう。
こんなストーリーを立ててみました。
マダムは重ねて、いまの人の姿勢が悪いのは化繊の影響もあるんじゃないかと仰いました。
ちゃんとしたウールで仕立てたパンツやスカートはラインが綺麗で、それはポリには出せない。
でもいまはデザイナーがウールという素材を理解できていないから、化繊のパターンしか作れなくなっている。
ゆるくてだるっとした化繊の服ばかり着ている人と、きちっとしたウールのジャケットを着ている人とでは当然姿勢が変わってくるでしょう。
マダム自身も現役バリバリで会社していたときはジャケット着用で姿勢もきりっとしていたのが、いまはゆるい服を着るようになって姿勢も変わった。
「NAZさんはまだ姿勢がきりっとしている方だけれど、周りを見るとそんな人の方が少なくてみんな背中や肩がだるっとしちゃっている」
「阪急電車に乗って、“あ、あの人姿勢きれいだな”っていう方の服の素材をみると全然違う」
いい素材は身体をきれいに見せてくれるし、自然に姿勢も良くなる。
ジャケットも着ますが毎週着ているわけでもないから、わたしの姿勢はブラジャーのおかげでしょうね。
●ウールはどこへいった
合皮と化繊(ポリ)の話を受けて、売り場をウールを探し求めてねり歩いてみました。
まあ結果はわかっているんですけどね。すでに2年前の同じ時期にもぶーたれ日記を書いていますから。(過去ログ)
このときはニットの素材が100%ウールのものがめっきり減ってポリ混なのを嘆いていました。
今回はアウター、コート類とワンピースなどをチェックしてみた。
いっけんウールっぽく見えますが、ほぼポリ混、中にはナイロン混もありました。
ウール95%ポリ5%はまだ良心的なのかも知れない。
ひどいのはウール50%きっています。それ百貨店で売っていいレベルなの? スーパーに並んでいるなら納得ですけど。
かろうじてコートやワンピースの素材にまだウール100%のものを見つけることができたのは、オンワード系列でした。片手で足りるほどの点数ですけどね。
ローラアシュレイも意外とポリ混が増えています。
ある意味ユニクロが突出して「ウール100%」のアイテムを揃えることができています。もう、ユニクロにしかできないのか?
■山本耀司、ウールを語る ── ファッションにとってサステイナブルであるとはどういうことか?(GQ + WOOLMARK)
http://
「ザ・ウールマーク・カンパニーの調べによると、世界の繊維市場のうちにウールが占める割合は年を追うごとに減っており、現在はわずか1.4%に 満たない。衣類用羊毛の大半を占めるオーストラリアの羊の頭数は十年前にはおよそ1億2000万頭だったが、いまでは約7000万頭を数えるのみだとい う。ウール需要がそれだけ低下しているということだ。」
今後ますますウール100%の衣料は減り、下手したら革靴と同じく嗜好品扱いになるのかも。
ゆるくて軽い服ばかり着てふにゃふにゃの人類は、一体どんな体つきになるんだろう。
医療費の削減はほど遠いと思います。
***
季節的にクリスマス写真を。
うめだ阪急9階 祝祭広場
【光のヒンメリ 光と音のイルミネーションショー】12月25日(日)まで
連日、毎時00分に開催(開店時・閉店時を除く、約4分間)
画像クリックするとばかでっかくなるので、PC以外ではオススメしません。