「君の名は。」と同様こちらもソーシャルで応援が広まっている映画です。
わたしはむしろ「君の名は。」よりも「この世界の片隅に」の方がよく応援ツイートを目にしました。
だから『いい映画なんだろうな』というのはわかっていたのですが、実際に館にいく気になったのは、諌山氏のブログに貼られていた海外版予告映像を再生したときです。
■「この世界の片隅に」(現在進行中の黒歴史)
http://blog.livedoor.jp/isayamahazime/archives/9432253.html
爆撃音がこれまで観た戦争映画と全く違います。鳥肌立ちました。
わたしの不文律「SEがいい作品は当たり」にのっとり、すぐさま劇場の時間を調べました。ところで映画って上映開始時間が決まっているのですが、TVと同様キツい縛りです。
諌山氏が書いているとおり、冒頭から胸いっぱいでヤバかったです。音楽の力?
昭和8年の暮れの様子が今と大差ないことに驚きます。クリスマスやってるんですよ。もっとこう、紙と木と土の味気ない世界だと思っていたのに全然そんなことない、華やかな世界でウキウキしているすずさんと同じくこちらもウキウキしてくる。
ポストカードもらえました
とにかくこれまで描かれていた昭和前期、戦争物のイメージは覆されます。戦争物だからなー…と避けるのは実にもったいない。わたしたちはこれまでなにを観ていたんだろう。
そして、これまでの作品の制作者がいかに「映画的」「ドラマ的」に見せていたのかがわかるのです。
わたしはこんなに怖い爆撃音を聞いたことがありません。
日常の中に戦争が入り込んでくるという感じがしないのです。ああ、ほんとに戦争が始まると、きっとこんなんなんだろうと。こうやって日々の生活をどうにかやりくりして、コツコツと日常を積み重ねる。
嫁ぐ、家庭を作る、そして運営するということ。ちょっと前まではこれが普通だったんだなあ…
「鶴瓶の家族に乾杯」を観ていると、ご夫婦の出会いが「お見合いよー」という返答が多いのですが、あの一言の背景にはこのような光景が最近まで繰り広げられていたんだろうと思いました。
「あまちゃん」を全く観ていなかったから、主人公のすずを演じるのんさんの演技ってどんなんだろうと思っていたけれど、すごかったです。「見とりんさい」という広島弁のなめらかなこと。それと感情の乗せ方が上手いと思いました。
ジブリ映画で感じる違和感はなかったです。
あとでインタビューを読み、
■『この世界の片隅に』のん 単独インタビュー(CINEMATODAY)
http://www.cinematoday.jp/page/A0005267
ひとり!!
あのケンカシーンも全部ひとりでやったの!?
とてもそんな風に聞こえません。
映画にはいろんな「書く・描く」が出てきます。
字だったり絵だったり、そして道具も様々。その表現の仕方も独特です。
大画面だと小さな絵の細部を略している箇所もすごく大きく見えて目につくのですが(「君の名は。」がそうでした)、「この世界の片隅に」では気にならなかったです。
すずさんが嫁ぎ先から手紙を出すときに住所と新姓、そして「すず」と書くシーンがとても印象に残っています。静止画であるマンガでは表現できないスピードが、アニメならでは。
広島弁はわたしの耳に馴染みのある鳥取弁によく似ているので概ね理解できたのですが、字幕があれば「その漢字にその読みか」とより理解が深まりそう。
観終わったあと、「もう一回すずさんに会いたいわあ…」と思いました。
※上中下の三冊で完結です
帰宅して原作コミックスも読んだところ、リンさんの正体に驚き。えっ、映画の中でそんな描写あったっけ!?
今年の映画ナンバーワンですが、劇場映画2本しか観ていないので全く参考にならないです。 (もう1本の感想はこちら)
■映画「この世界の片隅に」に勝算はあった?(日経ビジネスオンライン)
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/interview/15/284031/120100018/
これを読むと邦画がつまらなくなった理由がよくわかります。だからフジテレビとかフジテレビとかフジテレビが宣伝する映画なんて観る気がしないんですよ。
映画を観た方は、
■『この世界の片隅に』に出てきた「楠公飯(なんこうめし)」を食べてみた(デイリーポータルZ)
http://portal.nifty.com/kiji/161214198303_1.htm
をどうぞ。
わたしはむしろ「君の名は。」よりも「この世界の片隅に」の方がよく応援ツイートを目にしました。
だから『いい映画なんだろうな』というのはわかっていたのですが、実際に館にいく気になったのは、諌山氏のブログに貼られていた海外版予告映像を再生したときです。
■「この世界の片隅に」(現在進行中の黒歴史)
http://
爆撃音がこれまで観た戦争映画と全く違います。鳥肌立ちました。
わたしの不文律「SEがいい作品は当たり」にのっとり、すぐさま劇場の時間を調べました。ところで映画って上映開始時間が決まっているのですが、TVと同様キツい縛りです。
諌山氏が書いているとおり、冒頭から胸いっぱいでヤバかったです。音楽の力?
昭和8年の暮れの様子が今と大差ないことに驚きます。クリスマスやってるんですよ。もっとこう、紙と木と土の味気ない世界だと思っていたのに全然そんなことない、華やかな世界でウキウキしているすずさんと同じくこちらもウキウキしてくる。
ポストカードもらえました
とにかくこれまで描かれていた昭和前期、戦争物のイメージは覆されます。戦争物だからなー…と避けるのは実にもったいない。わたしたちはこれまでなにを観ていたんだろう。
そして、これまでの作品の制作者がいかに「映画的」「ドラマ的」に見せていたのかがわかるのです。
わたしはこんなに怖い爆撃音を聞いたことがありません。
日常の中に戦争が入り込んでくるという感じがしないのです。ああ、ほんとに戦争が始まると、きっとこんなんなんだろうと。こうやって日々の生活をどうにかやりくりして、コツコツと日常を積み重ねる。
嫁ぐ、家庭を作る、そして運営するということ。ちょっと前まではこれが普通だったんだなあ…
「鶴瓶の家族に乾杯」を観ていると、ご夫婦の出会いが「お見合いよー」という返答が多いのですが、あの一言の背景にはこのような光景が最近まで繰り広げられていたんだろうと思いました。
「あまちゃん」を全く観ていなかったから、主人公のすずを演じるのんさんの演技ってどんなんだろうと思っていたけれど、すごかったです。「見とりんさい」という広島弁のなめらかなこと。それと感情の乗せ方が上手いと思いました。
ジブリ映画で感じる違和感はなかったです。
あとでインタビューを読み、
■『この世界の片隅に』のん 単独インタビュー(CINEMATODAY)
http://
「Q:アフレコはお一人で収録されたのでしょうか?
遊郭で働くリンさんとのシーンだけ、岩井七世さんと一緒にやらせていただきましたが、それ以外はずっと一人です。」
ひとり!!
あのケンカシーンも全部ひとりでやったの!?
とてもそんな風に聞こえません。
映画にはいろんな「書く・描く」が出てきます。
字だったり絵だったり、そして道具も様々。その表現の仕方も独特です。
大画面だと小さな絵の細部を略している箇所もすごく大きく見えて目につくのですが(「君の名は。」がそうでした)、「この世界の片隅に」では気にならなかったです。
すずさんが嫁ぎ先から手紙を出すときに住所と新姓、そして「すず」と書くシーンがとても印象に残っています。静止画であるマンガでは表現できないスピードが、アニメならでは。
広島弁はわたしの耳に馴染みのある鳥取弁によく似ているので概ね理解できたのですが、字幕があれば「その漢字にその読みか」とより理解が深まりそう。
観終わったあと、「もう一回すずさんに会いたいわあ…」と思いました。
※上中下の三冊で完結です
帰宅して原作コミックスも読んだところ、リンさんの正体に驚き。えっ、映画の中でそんな描写あったっけ!?
今年の映画ナンバーワンですが、劇場映画2本しか観ていないので全く参考にならないです。 (もう1本の感想はこちら)
■映画「この世界の片隅に」に勝算はあった?(日経ビジネスオンライン)
http://
これを読むと邦画がつまらなくなった理由がよくわかります。だからフジテレビとかフジテレビとかフジテレビが宣伝する映画なんて観る気がしないんですよ。
映画を観た方は、
■『この世界の片隅に』に出てきた「楠公飯(なんこうめし)」を食べてみた(デイリーポータルZ)
http://
をどうぞ。