2017年7月31日(月)まで京都四条祇園に期間限定出店している「エルメス祇園店」の二階で開催されている「HERMESMATIC」にて展示されているカレについて、前回の続きです。

公式サイトにはなんのアナウンスもないのですが、京都新聞には詳しく解説があります。

■京都・祇園にエルメス 京町家改装、限定の品販売
http://www.kyoto-np.co.jp/economy/article/20161101000081
「開店を記念し、手持ちのエルメスのスカーフをブルーとピンクに無料で染め直すイベント」

そう、この部分です。
公式サイトしかまともに読んでいなかったわたしが現地に行くまで謎だったのは、染め直しってどんな色でもやってくれるの? でした。
色は二色、ピンクとインディゴのいずれかを持ち込んだ方が選びます。

二階に展示されているカレの持ち主は京都にちなんだ方なのですが、わたしが知っていたは二名、そのうちの一名は武豊騎手。
HERMÈSMATIC
タブレットにもともとのカレの画像とエピソードが書かれています。
タブレットで見せる展示、わたしは初めてでしたが英語表示もできるし、拡大縮小もできるのでとてもいいですね。
さてこのカレがDipDyeすると
HERMÈSMATIC
白い部分がピンクになるのはわかりますが、ブルー系がこんな風に出るんですね。 HERMÈSMATIC
エルメスオレンジが鮮やかなオリジナル、インディゴで染めると
HERMÈSMATIC
渋いなあ!!
HERMÈSMATIC
白地が多い鍵モチーフが素敵なこちら、ピンクにします。
HERMÈSMATIC
落ち着いたかわいらしさに。
HERMÈSMATIC
HERMÈSMATIC
オリジナルのグリーンが、インディゴととても相性が良い。
HERMÈSMATIC
HERMÈSMATIC
特におもしろいと思ったのはインディゴの出方です。 だからわたしの写真にはインディゴ染めの方が多い。
HERMÈSMATIC
染色に詳しくないのですが、最初からこの色を出す方が難しいのではと感じました。
HERMÈSMATIC
セリオ・ルデーレ Serio Ludere (まじめに遊ぶ)
2014年のコレクションでエルメスメゾンでまだ売っています。【リンク
エルメス祇園店
ピンクがヴァイオレットっぽく出ています。
ピンク染めでこれがおもしろい出方していました。象さんかわいい。

持ち込まれたカレの受付の様子を見ていると、オリジナル状態の撮影をし、さらに傷などの現状もきちんとチェックされていました。
自分の意図したような仕上がりになるわけではないこととか、受け取りについて細々と説明されていて、何枚も持ち込まれる方もいるし、大変。

一人でぷらっと見ていたからか店員の方がイベントについて説明してくれました。
デザインでいくとこの一枚がとてもおもしろい、いいもの見せてもらいました。
HERMÈSMATIC
HERMÈSMATIC
ロゴのモノグラムパターン、シックでいい。

ピンクとインディゴに後染めして生まれ変わったカレはみな、もともと使用感があるのも手伝ってくったり、シルク独特のツヤはないです。
でもそのやわらかさが良さ。だたの“消費”と違う。
一枚一枚のストーリー展示、しっかり読ませてもらいました。
エルメスのカレは、身につけるより一枚のアートとして額装にしたいです。
ストーリーが深すぎてずっと眺めていたい。
エルメス祇園店
スタッフエリア。

2階シルク展示期間:2016年12月4日(日)まで

眠る一枚


お一人のエピソードに「結婚五年目に父から母に贈られたものです」というのがあったんです。
結婚時ではなく五年目というところにストーリーを感じるわあ。
家に帰ってこれこれこういうイベントでストーリーが素敵だった、
「うちにはエルメスないの?」
「ない。でもあんたからもらったのがある」

ゑ!?

わたしが初めての海外旅行で購入したシルクのスカーフ、「ランバン 」(LANVIN)のものでした。
パリで買った「ランバン」(LANVIN)、父にはカフスセット、母にはスカーフ。
贈った本人はすっかり忘れていた。
出してみるといまのわたしのための一枚かという柄と色なんですよ。
20年前のわたしはなにを思ってこれを選んだのか。
海外旅行でハイブランドを購入したのは、後にも先にもこの一度きりです。