トリック再びです。
10月に入ってから売り場を通りかかったとき、あれ、こんなの前あったっけ? というレザースニーカーがありました。

■PUNCH(パンチ) 14
http://www.patrick.jp/collection/fw2016q3/style_fw2016/punch14_blk-3/
https://patrick-onlineshop.jp/products/detail.php?product_id=946

白と黒が並んでいて、前に履いたものと違う。
ソールの返りはどんなもんかいなと手に取っていたら店員さんがそそっと、
「このソール、天然ゴムの配合が多いんですよ」
ゑ、天然ゴム?
わたしの手でさくっと曲がるほど、やわらかいソールです。

天然ゴムのソールで有名なのはクレープソール。
クラークスのデザートブーツが以前大流行したのですが、この(↑)ソールがクレープソールです。
パンチのソールはあくまで「天然ゴムの配合が多い」だから、真っ黒。

サイズ39と38を履かせてもらいました。
39は大きくて、爪にアッパーの屈曲が当たる。
当たるけれど、それよりなによりソールのくっと吸い付く感覚が気持ちいい。
天然ゴムが入っていると、こんなんなんだあ。

ウロウロと店内を歩き回ります。おもしろい。
中敷きは別段普通なので、フィット感はソールに拠るんだと思います。

サイズを下げて38を履くと、屈曲が一の甲に当たる。
革靴独特の当たり。
そしてこのサイズだと、土踏まずにぐっときます。
あし
土踏まずが上がる感じがする。
「それは足と靴が合っているからですよ」
ほんまかいな。

一番のポイントは、ソールリペアが出来ることです。
この靴、ソールが命ですからリペアができないなら魅力半減なのですが、公式でリペアできるのは素晴らしい。リペア価格は知りません。

リペアの時期には他にいい靴が出ていて目移りしている可能性もあるけれど、革靴なので履きこなしたアッパーを捨てるよりもリペアで保険をかけられるのはありがたいです。

それと履いたときのバランスで、トウがちょっとだけ長めなのがいい。
パンチを履いてから自前のコンフォートボロネーゼを履くと、
「下駄かな?」
と思うほど固い。
それっくらいやわらかいソールですが、ふかふかというのではないんですよ。
返りはよすぎるぐらいだから、シャンクが欲しくなる。

シャンクもない固いカウンターでもない靴ですが、それはそれ、用途によって履きかえればいいだけ。
街中を歩くには十分の出来です。
通勤で立ちっぱなしの人には、特にいいと思います。

ヒモ穴はもう一列欲しいとか、そもそもハトメ要らんとかあれこれありますが、100点満点の既製靴なんてありやしないのです。
女性は減点方式の思考で買い物しがちです。
でも減点だと、なに買っても満足できません。

むしろ加点ポイントがどれぐらいあるのか、それと用途と予算のバランスで自分なりの落としどころを決めることが大事。
で、今回は十分及第点だったので、お買い上げしました。
シャンク感が欲しければ中敷きを変えればいい。当面は天然ゴムの感触を味わいます。
パトリックPUNCH(パンチ)
そういえば前に来たとき、なかったと思うんですが?
「最近入ったんですよ。パンチはいつも在庫を置いているのではないので、予約三~四ヶ月待ちの方もいらっしゃるんです」
え!? そうだったんですか。

オンラインは普通に在庫があるので、待ちが発生していると思っていなかったです。
あーでもわかりました。
オンラインで事前にチェックしても店頭にないのは、こういうことだったのか。

パトリックのレザースニーカーにはシャンクモデルがあり、ソール形状もメダリオン(穴飾り)も好みじゃないけれど履いてみたかったんです。

■KAPIT II(カピト)
http://www.patrick.jp/collection/fw2016q3/plus_fw2016/kapit-ii_blk-4/
オンラインにはいるのに店頭で一度も実物に遭遇できていません。
ずっと在庫を置いている訳じゃないんですね。

一緒に並んでいたPUNCH(パンチ)の白はイエローベースの白でしたが、年によって色が変わるかも知れない。

次のページでおなじみ解剖です。