写教室用に購入した「小学生のための漢字をおぼえる辞典」、学習者さんの反応です。

まず、小学六年生。
「枚」を何年生で習うんかなーと調べようとこの辞書を出したとき、
「うわーわたし辞書とか字がいっぱいなん、きらい!」
あらら、すでに辞書に苦手意識が。
辞書のおもしろさを知らないからですね。

この本は字の成り立ちや意味の説明がおもしろいんだよ~と、字の説明よりもこういったページを見せます。
小学生のための漢字をおぼえる辞典
↑「貝」の仲間
小学生のための漢字をおぼえる辞典
↑「にくづき」の仲間。小学校で習わない漢字もありますが、関連して覚えておくと便利です、と注釈付き。
他に「てへん」「さんずい」「うかんむり」などもある。
五味太郎先生のイラストは、六年生にはこどもっぽいかなと思ったのですが、好評でした。さすが!!

学年別掲載のいいところ


自分が使っていた漢字辞典は、学年別掲載ではなかったです。
だからこの辞書を買うとき、うーん学年別かと躊躇しました。
なにがいいのかわからなかったんです。
引きにくそうな気がして。

ところがおもしろいことに、お子さんは「いまの学年」ではなく「来年習う字ー(^-^)」といって、次の学年の漢字をいっこいっこ読むのです。
いまの学年のまだ習っていない漢字、ではなく、まるっきり次の学年です。
ひとりふたりではないんですよ。なんででしょうね。
でも、興味を持ってくれる工夫の一つな気がします。

もういっこ学年別でよい点は、この本は1年で習う文字は大きめのフォントです。学年が進むとだんだんフォントサイズが小さくなります。
こういうのは学年別掲載にしかできない工夫で、なるほどと感心しました。
お子さん、自分で読みたがりますから。

辞書を引くことの苦手意識がついてしまうと、後々本当にもったいないです。
学年別辞書は小学生の間しか使えないイメージですが、全くそんなことはなく、中学で習う読み方も併記されています。 小学生のための漢字をおぼえる辞典
便宜上、「減算方式」と称しましょうか。
フォントをグレー表示して、最初から漢字の完成形が見えている状態です。
それに対してこちら、
硬筆毛筆所検定理論問題のすべて
加算方式の方が好きなんです。アニメーションぽいかな。
引用は江守賢治先生の文字、「硬筆毛筆書写検定理論問題のすべて」より。

最初に画の「ある形」を見せてしまう減算方式、「ない」ところに画が増えていく加算方式。

手書きの加算方式の方が、筆順を追いやすい。
版を作る手間を考えるとフォントの方が楽だとは思いますが、目に飛び込み直感的に理解しやすいのは加算方式に思えるのです。

漢字辞典の筆順は、掲載枠などの問題でフォントになるのは致し方ないです。
筆順をメインに考えるのなら、筆順字典に

江守先生の字が好きなので、これがほしい。
「小学生のための漢字をおぼえる辞典」で唯一気になるのはそこぐらいで、いい買い物したわ~(^-^)なんてえびす顔だった矢先、

■潟、阜、埼、阪...... 小学校国語漢字、2020年にも都道府県名20字が追加
http://www.j-cast.com/2016/05/18267141.html
「新学習指導要領では、各学年で学ぶ漢字を示した「学年別配当表」に茨、媛、岡、潟、岐、熊、香、佐、埼、崎、滋、鹿、縄、井、沖、栃、奈、梨、阪、阜の20字を追加する。何年生でどの漢字を学ぶかは「検討中」で、中教審は16年度内に答申を出す方針だ。」
2020年には掲載文字が増えるという。ああん。

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