身人間マンガといえば、「闇のパープルアイ」。

1984年連載開始、12巻の初版が昭和62(1987)年3月。
当時小学生です。
惚れた腫れたの少コミの中で、微グロ微エロ+ホラーという、オカルトホラーブームの影響もあって絶大な人気作でした。 連載当時必死で読んでましたよ。本の発売日が待ち遠しいなんて、もうない。

コミックスは友達から借りほかの篠原作品を買い集めていたから、闇パのコミックスを持ったことがないです。
あのとき、コミックス一冊買うのもものすごい吟味していたなあ。
ブックオフなんかなく、ちっちゃな町の古本屋しかない時代。中身なんて確認できやしません。巻末にある広告のみが決め手だもん。

デ研時代に友達が闇パ全巻を持ってきてくれて、これまた一気に懐かしく読み返しました。
それからコミックス一気買い、またはレンタル、または電子ブックで一気読みできる時代となり、約20年後に読み返したということになります。

学生時代と違い、いろいろ気がつくことがありました。
第一部のヒロイン倫子と、二部のヒロイン麻衣のご無体さ加減よ!!
少女マンガのヒロインとしては異例なぐらい、どえらい目に遭っています。
でも、当時「ブルーソネット」とかにもご無体シーンがあったし、いまよりも少女マンガってハードだったんかな。
(いまの少女マンガはエロ方面でハードになってしまい、なんか違う)

作中、倫子がクラッチバッグを持っているシーンがあります。
靴のトレンド移行はスパンが長いため、マンガにはあまり足元のトレンドは反映されません。
今の少女マンガでも、おそらくシャワーサンダルやビルケンを履いた女子はいないと思う。男性はサンダル履かせているのを見かけますが。
反面、少女マンガはそのときの服装をしっかり盛り込んでいます。
少女マンガを読み返すと流行のスパンがよくわかる。

一部二部ともに出てくるキャラクターは何人かいますが、ピカイチに気の毒なのが慎ちゃん。
歴代篠原作品のヒーローの中で、いちばんかわいそうな気がします。
二部で、倫子と生きたまま再会させないところがすごい。
甘ちゃんなので、わたしなら生きたまま再会させるでしょう。
篠原先生の、読者に媚びないプロ根性に頭が下がる。

暁生の名付け親は小田切さんなんですが、その命名するマンガはコミックス未収録。
あれーと思ったら、あれはイラスト集にくっついてるマンガでした。
「闇のパープルアイ番外編PANTHERS」というタイトルで、30周年記念本に収録されています。

「DVDとか他のマンガは要らん、闇パの番外編だけ読みたい」
という方は、イラスト集を買う方がいいです。


マケプレだとお安いよ。
いま読み返すと、麻衣は倫子のお腹にいる時ハイスピードで成長するのですが、生まれてしまうと普通の人間と同じ成長進度なのって、アレレ? って思うんですけどね。

あと、具体的にどことは言えませんが、性的嗜好の影響は明らかにこのマンガでした。そして、トラウマも。
いにしえマンガを大人になってから読み返すことには、単に懐古なだけでなく別の発見もあります。
ついでに最新の「夢の雫、黄金の鳥籠」も読みましたが、絵柄は目が大きくなりコマ割りの大きさもすごく、コレジャナイ感が強かったです。
思い出補正もありますが、やはり「闇のパープルアイ」が一番だな~。

同い年の友達にごそっと貸したところ、
「うわー懐かしい!」
読後の感想が
「マンガってこんな真っ白やったっけ??」
でした。闇のパープルアイは、少女マンガにしてはまだ黒い誌面だとおもうけど(笑)


6巻の表紙が好きなので、リンク。