夜アニメ「ジョーカー・ゲーム」がおもしろいので、原作小説を借りました。


短編集なのであっという間に読めます。余計なものがなく、文体もスピーディー。
ジャンルは、日本ではあまり見かけないスパイもの。エスピオナージュ。
主役キャラクターの名前は意味がないから名称をいちいち覚える必要がないんです。もう単純に出来事を黙々と追い続け、浸れます。

平々凡々な外見でスパイとして動くのを小説にするのって、考えてみたら難しい。
なのに、ちゃんと混乱なく話が読めるのです。
こういう原作は、実写映画よりアニメ向きでしょう。
なんで実写にしちゃったのかな。
キャストが亀梨和也、伊勢谷友介、深田恭子というクレジットを見るだけで、映画館に行く気がしません。
ジョーカー・ゲーム
アニメ版キャラデザをみても、めっちゃ美形がいるわけでもなく、個人の区別がつきにくいです。
世界大戦の火種がくすぶる昭和12年秋、帝国陸軍の結城中佐によって、スパイ養成部門“D機関”が秘密裏に設立される。生え抜きの軍人を尊ぶ陸軍の風潮に反し、機関員として選ばれたのは、東京や京都といった一般の大学を卒業し、超人的な選抜試験を平然とくぐり抜けた若者たちだ。彼らは魔術師のごとき知略を持つ結城中佐のもと、爆薬や無電の扱い方、自動車や飛行機の操縦法はもちろん、スリや金庫破りの技に至るまで、スパイ活動に必要なありとあらゆる技術を身につけ、任地へと旅立っていく。
「死ぬな、殺すな」——目立たぬことを旨とするスパイにとって自決と殺人は最悪の選択肢であるとするD機関は、陸軍中枢部から猛反発を受けつつも、味方を欺き、敵の裏をかき、世界中を暗躍する。東京、上海、ロンドン……世界各地で繰り広げられるインテリジェンス・ミステリー。
もし原作を読んでいない方がいたら、アニメをみてからの方がいいです。
アニメはどうしても尺のためカットしている部分があり、原作で補完するという意味であとで読んだ方がいいし、次どうなるの!? というスピード感はアニメの方があるから。

http://ch.nicovideo.jp/jokergame
ニコ動にて第一話と最新話(5/23現在第五話「ロビンソン」)が無料配信されていて、5/26(木)は第一話~第六話が振り返り上映されます。
オンエア版には番組最後に「エンドカード」が挿入されます。とてもよいイラストなのですが、ニコ動版にはないのが残念。

アニメは絵がすごく安定していて、背景や時代考証もしっかりしている。実写みたいです。
後半作画が保つのか心配になる。
次回予告の演出が意味不明でしたが、次回登場するメインキャラとD機関のキャラが「次回の話」を振り返るという形式なので、「次回」を見てから予告を再度見てやっと意味がわかります。
そしてオフィシャルサイトでは別の予告動画がUPされています。こちらがよくある次回予告の作り。
エンドカードのイラストがまた、味があります。全部集めてカードに出来そう。

http://jokergame.jp/

オフィシャルサイトの「スペシャル」にて、各話の「裏側」が解説されています。
視聴後これを読んでから、また見返すのが楽しいんですよ~
この時代の服装は、シルエットがゆったりです。いまのゆったりとは違う。

スパイ物で思い浮かぶのは、ロバート・ラドラムの「暗殺者」シリーズです。
高校の時、友達が図書室にリクエストして初めて知りました。

数年後、映画「ボーン・アイデンティティ」で再会するとは。
そのときには読んだ内容をすっかり忘れていたので、夢中で観ました。