のエントリーは映画「言の葉の庭」のネタバレを含んでいます。
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感想というほどでもないですが、見所やアフターネタなど自分用にまとめです。
「言の葉の庭」
http://www.kotonohanoniwa.jp/

「言の葉の庭」
タカオ自作のモカシン。
アッパーのシワがリアル。
自作の靴履いてる高校生なんていたら、一発で惚れます。
美しく描くことよりも、わざと未熟に描く方が難しいんですよ。

ヒロインユキノとタカオは雨の庭園で出会い、途中でタカオがユキノの足の採寸するシーンがあります。
これが、えろい。
「言の葉の庭」
本来は“官能的”というべきですが、わたしは俗人ですので“えろい”と書きます。
ユキノは地味にグラマーだけれど、背骨や肩胛骨の描写もとても色っぽい。
美しいだけでなく、この映画は細部がえろいです。
以前、好奇心から靴職人のドラマCDを聞いたことがありまして、これもえろかった。
靴と足に関することって、その人の“生(なま)”に接するからか、食事のシーンと同じくえろい。

ユキノの正体はしばらくわかりません。
作中でコンパクトを落とし割れたファンデーションが映るシーンがあって、ここを見たとき『ひい!!』となりました。

男性の監督ですが、この現象を作中に盛り込んだ観察眼とキャラクターつくりの深さに引き込まれたシーンです。
脚本補助の女性のアイデアだと思います。
メンズには思いつかないはず。

主人公タカオは、前髪が短いです。
前髪の短い主人公設定って、意外と珍しい。
(と言いつつ、最近のアニメマンガには詳しくないんだけど)

「新世紀エヴァンゲリオン」のメイキングにて、碇シンジは最初前髪短かったんです。が、うつむいて感情を隠せるよう前髪が長くなったという過程を見ました。
前髪がないと、感情剥き出しなんだよね。
これが終盤、めっちゃ効果的に活きてきます。
GYAO!
GYAOの右に出てくるランキング画像。
2番目の番組、男子キャラの前髪長いよ。

「27歳の私は15歳の頃よりすこしも賢くない」という台詞には、心臓鷲掴み。
27歳だったときのわたしは15歳の時よりも大人になったつもりでしたが、いま振り返ってみても全くそんなことはない。むしろ、15歳の方がもっと必死に生きていた。
27歳のわたしは年取ったぶん、イキったガキだったなと思う。
お金を稼げたら大人じゃないんです。

涙腺決壊ポイントは、33分過ぎたあたりから。
この辺からイヤフォン・ヘッドフォンで聴くと、よりよいです。
階段シーンの反響効果は、PCのスピーカーで再現できていませんでした。
そして、エンドクレジットは最後まで見よう。

最後までみるとそのまままた最初から再生が始まるので、見続けて下さい。
「あー! そうやったんか!!」ってなります。
で、また33分過ぎから泣く。

46分と思えないとても完成度の高い作品で、無料で見て申し訳なくなるほどでした。
監督の描きたいことを“描ききった!”という充実感いっぱいで、読後感とてもよいです。

映画館で観たかったなあとも思いましたが、映画館だと嗚咽がひどくなりそうなので、家でひとり視聴でよかったかも。
見終わってから、こちらの動画をどうぞ。

■「言ノ葉」Music Video -Makoto Shinkai / Director's Cut- Short Ver.
https://www.youtube.com/watch?v=jT01lexrWIU
本編にないカットが見られます。

監督のQ&Aも本編後に。
http://shinkaimakoto.jp/archives/617
なぜ靴作りを志す少年を主人公にしたのかは、ここで語られています。

Amazonで配信中。
ブルーレイ、綺麗だろうなあ…