じめなお勉強のあとは<前回です>、お楽しみの後半戦です。

大木さんの人脈の広さは、やはりお人柄だと思います。
この日初めて参加されたおじいちゃん(70代)、足元は草履で健脚でした。
なによりしゃべりがすごい。

マシンガンのように、こちらのいうことはほとんど聞かず(笑)どっばーーー!! とお話されるんです。
でもお話しされている内容は、梅棹 忠夫(うめさお ただお)先生にすごく似ている。
思わず「梅棹先生みたいなこと仰いますね」と言ったら、ご縁があるようでした。
(が、詳細がよくわからなかった)

■梅棹忠夫 Wiki

日本の生態学者、民族学者、情報学者、未来学者。国立民族学博物館名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授、京都大学名誉教授。 理学博士(京都大学、1961年)。従三位勲一等瑞宝章。日本中東学会初代会長。
文化人類学のパイオニアです。

というわけで、“文化先生”と称しましょうか。
文化先生はあちこちフィールドワークにいかれていて、いろんなものを収集されています。
その一部を今回持参して下さったのです。
シューフィッターと語ろう
みんぱく(万博公園にある国立民族学博物館)みたいだー!
オランダの木靴、中国のある民族の靴など、どれも本当に履かれていたものです。
いまの靴と全然違う形状でも、足入れしてみたら意外と履けるんですよ。
シューフィッターと語ろう
美しい刺繍の中敷き。
おみやげ用ではなく、本物だったはず。
シューフィッターと語ろう
靴底が気になるのですよ。スプリットソールともいえるかな。

過去のスプリットソール日記
そごう横浜店婦人靴「クリエイターズフェアPart2」レポートその1

スプリットソールとハイヒールの共通点【推測】

シューフィッターと語ろうシューフィッターと語ろう
すべらない靴底ですね。なんの革かなと触りまくり。
左の靴は土踏まずのところをきゅっと絞っています。
形に左右差はないけれど、履き口のクセをみると左足みたい。
シューフィッターと語ろう
わかりやすいように黒を飛ばしていますが、中国(うろ覚え)の高級ホテルでスタッフが着用している靴だそうです。
足音を立てないようになんですって。へー!
本の文鎮にしているのではなく、写真の靴に近いかなという意味で開いています。

文化先生、貴重な靴を快く履かせて下さりありがとうございました(^-^)
シューフィッターと語ろう
本のタイトルは「THE SHOE (ちっちゃく)FITS」。
洋書ですが画像だけで十分楽しい。
表紙の靴のイラストが、「まじか!?」っていう形状ですよね。
シューフィッターと語ろう
こちらは大木さんのお知り合いが寄贈された本で、まちライブラリー会員なら誰でも読めます。
※イベント時は会員でなくても入館でき、読むことが可能

勉強会で配付される資料もライブラリー内にファイリングされています。
こつこつためられた良質なあしくつアーカイブです。

まちライブラリー@大阪府立大学
http://opu.is-library.jp/ 

みんぱくに行きたくなった方へ


振り返りをしていたら、みんぱくに行きたくなりました。
http://www.minpaku.ac.jp/

高校生以下無料です。
わたしが高校生の時はそんなサービスなかった…
こどもの日などときどき祝日が無料になります。もちろん混みますわよ。

みんぱくは写真撮影が可能なんです。
http://www.minpaku.ac.jp/museum/information/contactus
「展示場で写真をとってもいいのですか?」
「個人的な使用を目的とした撮影は可能ですが、三脚や一脚、照明スタンドは使用できません。特別展示については、制限される場合がありますので、ご確認ください。なお出版物などへの掲載を目的とした業務用撮影については、案内所でおたずねください。」

素晴らしいですよね、梅棹先生ありがとうございます。
学生のときよく撮影に行きました。

「梅棹忠夫 語る」聞き手:小山修三(日経プレミアシリーズ)

の中に、展示品の撮影について触れられています。
みんぱくってむき出し展示かつ、写真撮影可。
これって国内の他の博物館ではそうそうないことです。

「みんぱくを始めたときに、役人さんたちは、三ヶ月たったら展示物を盗られて展示場がガラガラになるんではないかって」
外国人もそう言ってたそうです。こんな露出展示やったらいっぺんに物がなくなると。
でも、開けてみたらなにひとつなくならない。日本はそんなことはない。
「そんなバカなことは絶対にない、大丈夫だ」
ばしっと言い切った梅棹先生は日本人がどういうものなのかを、本当に深く理解されていたんだなと思います。
好きそうだからとある方が貸して下さったのですが、めっちゃ読み応えありました。
ありがとうございます!
自分の本ならふせんだらけにしちゃうわっていうぐらい、先生のお話は色褪せなく力強いものです。

というわけで、無料じゃない日を狙って靴の写真を撮りに、みんぱくに行きたいなと思いました。
あそこ広大だから一日で終わるかなあ…