まちライブラリー@シューフィッター大木さんのお勉強会です。
バックナンバー等はタグ「シューフィッターと語ろう」から行けます。
だんだん記事が増えてきたので、カテゴリを「あしくつ勉強会」で再編しようかしら。
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まちライブラリー@大阪府立大学 シューフィッターと語ろう~第13回靴・使用後に現れる変形
いつもながら知性と優しさの溢れる大木さんの概要文です。
お人柄が伺えます。
そしてしれっとUPしていますが、勉強会は一ヶ月以上前、 わたしはその間一体なにをしていたのか。
脱水症状を起こしていました。 (それは先週)
テーマが靴の変形でした。
ちょうどイベントの設定をされていたとき、父のスニーカーを買い換えたという日記をUPしていまして、
・父のスニーカー(NB574)を解剖する
http://nuinui358.dreamlog.jp/archives/43786390.html
大木さんより「お父様の許可を頂けたら、是非勉強会に持参して欲しい」とメッセージを頂いたのです。
なので、わたしはこの日父の履きつぶしたNBと、図書館で借りていた「足指をまげるだけで腰痛は治る!」を持参しました。
・「足指をまげるだけで腰痛は治る!」に出てくる靴の話
http://nuinui358.dreamlog.jp/archives/44451223.html
おまえ図書館の本で出席したんかー! と突っ込まれそうですが、たしかに寄贈はできないけれど(寄贈できる自分の本は残数ゼロなんです)、参加者の方と本の情報を共有するのも大事だと思うんですよね。
わたし自身、ほかの方の本をメモしてあとで読んだりするし、この勉強会はそういう楽しみ方もできるんです。
というわけで堂々と図書館の本で自己紹介をし、父の靴もどーんと出しました。
あとの方は「本も靴もなくてすみません…」と恐縮されていましたが、靴を持参したのはこういう事情でイレギュラーなのでした。どうぞお気になさらずに!!
配付された資料には、いろんな変形した靴の画像がたくさんありました。
いっこいっこ「なぜこんな変形をしたのか」推測していきます。
答えを聞いて、ウソでしょ!? っていうことがたくさんありました。
一番驚いたのは、これです。
革底の靴、左右で傷み方が違います。
ぱっと見て、右が破れているから右荷重が強い方なんかなと思い、参加者も概ねそんな感じだよね~と、うんうん。
ところがですね、この革底、実際には左右の質が違うんです。
革って切り取る部位によって強度が違ってきます。
たとえば牛のお腹側と背中側でそれぞれを左右にしてしまったら、傷み方が違ってくるというわけ。
まさかの不良品。
「靴には「足クセ」が現れるという。」
変に知識があると、これにとらわれてしまうんですよ。
しかし資料に使われた画像の多くは、そもそも不良品の靴でした。
「そんなあ! 返品できないのに!!」
ですよねー。
日本では一度でもアウト用で履いたら返品不可です。
最近は通販を利用して、イベント(結婚式等)がおわったら返品するユーザーも出てきていますが、そんなアメリカ人なみたいなことは店頭では到底受付されません。
いつもの南さんブログに、使用後に返品された靴のケースが載っています。
・商品の最終処分地?天神橋筋商店街
http://blog.livedoor.jp/minamimitsu00/archives/4369634.html
ずいぶん履き込んだスニーカーを返品していますね。
天神橋筋商店街というのは日本一長い商店街で、雑多なお店が乱立しています。
道幅が急に変わったりして、歩きづらい。
でも、ぽこっと雰囲気のいいお店があって、いかにも昔ながらの商店街なんです。
携帯ショップばっかりじゃないのがおもしろい。
こんなおもしろい靴があるなら、見に行ってみようかしら。
しかし、アメリカでは不良品なら返品受け付けてくれるんですって。
三年はさすがに対応できないが、購入後一年以内なら返品対応するそうです。
アメリカってほんとじゃんじゃん返品しますよね。
それでもお店がつぶれないってことは、消費が莫大ってこと。
人口の差かなあ。
島国日本、今後は人口が減る一方の日本ではそこまでなかなかできなさそう。
でもわたしは、あえて靴は返品を受け付けて欲しいです。
そうすれば「合わない靴を売る」ことは減るでしょう。
もっとフィッティングを慎重にするだろうし、いい加減なつくりの靴を店頭には置かなくなるんじゃないかな。
いまの売り場を見ていると、これぐらいカンフル剤を使わないとまともな靴が並ばなくなると本気で危惧しています。
後半は、参加者の中に文化人類学者みたいな方がいらっしゃり、世界の貴重な靴の一部を持参して下さったので、見せてもらいました。
<アフターカーニバルに続く>
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まちライブラリー@大阪府立大学 シューフィッターと語ろう~第13回靴・使用後に現れる変形
~靴・使用後に現れる変形~
靴には「足クセ」が現れるという。
そのためか脱いだ瞬間イスの奥下に仕舞い込む人がいるが、これは日本人の身だしなみの一つなのでしょう。
このような一コマに細やかですばらしい心配りがみえる。
「足クセ」は靴の変形となって現れ、靴に汚れをもたらし消耗が早くなる。
それより大事なことは、身体の疲れや時には痛みを伴うことがある。
使用している本人でも歩行中に発生する変形を把握することは難しいもので、シューフィッターでも解りにくい。
シューフィッターは長い経験を元に足を計測し、特徴を見出し歩行状態を想像しアドバイスをしている。
三次元計測器でも、足だけをみて変形に結びつく情報をアウトプットすることは困難である。
そこには靴とのフィッティングが入ってくるからである。
様々な足に対して良い靴とは何か? お互いに情報交換をしながら学びたいものです。
できましたら足・靴・ウォーキングの関する本を寄贈ください。
参加費・・・無料
いつもながら知性と優しさの溢れる大木さんの概要文です。
お人柄が伺えます。
そしてしれっとUPしていますが、勉強会は一ヶ月以上前、 わたしはその間一体なにをしていたのか。
脱水症状を起こしていました。 (それは先週)
テーマが靴の変形でした。
ちょうどイベントの設定をされていたとき、父のスニーカーを買い換えたという日記をUPしていまして、
・父のスニーカー(NB574)を解剖する
http://
大木さんより「お父様の許可を頂けたら、是非勉強会に持参して欲しい」とメッセージを頂いたのです。
なので、わたしはこの日父の履きつぶしたNBと、図書館で借りていた「足指をまげるだけで腰痛は治る!」を持参しました。
・「足指をまげるだけで腰痛は治る!」に出てくる靴の話
http://
おまえ図書館の本で出席したんかー! と突っ込まれそうですが、たしかに寄贈はできないけれど(寄贈できる自分の本は残数ゼロなんです)、参加者の方と本の情報を共有するのも大事だと思うんですよね。
わたし自身、ほかの方の本をメモしてあとで読んだりするし、この勉強会はそういう楽しみ方もできるんです。
というわけで堂々と図書館の本で自己紹介をし、父の靴もどーんと出しました。
あとの方は「本も靴もなくてすみません…」と恐縮されていましたが、靴を持参したのはこういう事情でイレギュラーなのでした。どうぞお気になさらずに!!
わかりづらい靴の不良品
配付された資料には、いろんな変形した靴の画像がたくさんありました。
いっこいっこ「なぜこんな変形をしたのか」推測していきます。
答えを聞いて、ウソでしょ!? っていうことがたくさんありました。
一番驚いたのは、これです。
革底の靴、左右で傷み方が違います。
ぱっと見て、右が破れているから右荷重が強い方なんかなと思い、参加者も概ねそんな感じだよね~と、うんうん。
ところがですね、この革底、実際には左右の質が違うんです。
革って切り取る部位によって強度が違ってきます。
たとえば牛のお腹側と背中側でそれぞれを左右にしてしまったら、傷み方が違ってくるというわけ。
まさかの不良品。
「靴には「足クセ」が現れるという。」
変に知識があると、これにとらわれてしまうんですよ。
しかし資料に使われた画像の多くは、そもそも不良品の靴でした。
「そんなあ! 返品できないのに!!」
ですよねー。
日本では一度でもアウト用で履いたら返品不可です。
最近は通販を利用して、イベント(結婚式等)がおわったら返品するユーザーも出てきていますが、そんなアメリカ人なみたいなことは店頭では到底受付されません。
いつもの南さんブログに、使用後に返品された靴のケースが載っています。
・商品の最終処分地?天神橋筋商店街
http://
ずいぶん履き込んだスニーカーを返品していますね。
天神橋筋商店街というのは日本一長い商店街で、雑多なお店が乱立しています。
道幅が急に変わったりして、歩きづらい。
でも、ぽこっと雰囲気のいいお店があって、いかにも昔ながらの商店街なんです。
携帯ショップばっかりじゃないのがおもしろい。
こんなおもしろい靴があるなら、見に行ってみようかしら。
しかし、アメリカでは不良品なら返品受け付けてくれるんですって。
三年はさすがに対応できないが、購入後一年以内なら返品対応するそうです。
アメリカってほんとじゃんじゃん返品しますよね。
それでもお店がつぶれないってことは、消費が莫大ってこと。
人口の差かなあ。
島国日本、今後は人口が減る一方の日本ではそこまでなかなかできなさそう。
でもわたしは、あえて靴は返品を受け付けて欲しいです。
そうすれば「合わない靴を売る」ことは減るでしょう。
もっとフィッティングを慎重にするだろうし、いい加減なつくりの靴を店頭には置かなくなるんじゃないかな。
いまの売り場を見ていると、これぐらいカンフル剤を使わないとまともな靴が並ばなくなると本気で危惧しています。
後半は、参加者の中に文化人類学者みたいな方がいらっしゃり、世界の貴重な靴の一部を持参して下さったので、見せてもらいました。
<アフターカーニバルに続く>