つものまちライブラリー@シューフィッター大木さんのお勉強会です。
バックナンバー等はタグ「シューフィッターと語ろう」から行けます。

今回のテーマは靴ひも。
これはわたしが熱望したテーマです!!
ありがとうございます!

概要

「改めて靴ひもの役割を考えることは、靴生活をする上で意義のあることです。 
ひもの通し方は体調や使用目的、また洋服とのコーディネートに合わせてチェンジすべきで、左右を変えることも足にとって当然なことです。
またひも結びは工夫しだいと言われ、手先の器用さが発揮されるところで実に楽しいものです。
毎日靴の着脱をしている中で工夫されているアイディアを、皆さんから頂戴し共有したいと思います。
最近靴ひもは大事な道具としてとらえる人が多くなり、さらにファッションの一部にもなり重要なアイテムとして認識されています。 
様々な提案やお考えを期待しております。 」

いつも思うのですが、大木さんが書かれるこの概要、うまいですよね。
わたしのテキストに混じるとくっきり違いがわかります。

本を使った自己紹介のコーナー

感想でつい省いてしまいますが、ライブラリーカフェなので、参加者は本を使って自己紹介します。
わたしが持参した本はこれ。
「いちばん詳しい靴ひも結び方BOOK」


WSの第二部で使っている本です。
そして大木さんも同じ本を持参されていました。
ライブラリー靴ひも01

あしくつ関係者に限らず誰でも参加できるカフェなので、持参される本のジャンルもいろいろ。
この自己紹介コーナーかなりおもしろいんですよ。
その中で、『これは!』とピンと来た一冊があります。

「たたずまいの美学 - 日本人の身体技法」
Amazonのレビューもなかなかおもしろいのですが、
「同じ洋服を着ているのに、日本人と西洋人の歩き方が違うのはなぜか―。
立ち方、坐り方、服の着方、履き物の履き方など、なにげない日常の動作か ら浮かび上がってくる、現代日本人の身体にしみこんだ武道、茶道、能薬、禅など伝統文化の深層。
「身体」を通した画期的な日本人論。」概要より

洋服と靴って結局日本人のためのツールじゃないから、どうやっても合わないんじゃないかと、究極行き着きます。ここでもさんざん書き散らしてきました。
体や歩き方についてわたしたちがうんうん考えていることを、わかりやすく説いてくれているような気がする。
著者 矢田部英正氏のインタビューズ、全四回。
http://edi-labo.com/blog/?p=3795

ご紹介された方もまだ完読されていない一冊でしたが、わたしも読んでみたいです。

そしてもうひとりの方が自己紹介の際、
「いつになるかわからないけれど、
いつかあしくつに関するわかりやす~い本を出して、
ここのライブラリーに並べることができたら」

と仰ったのです。
うわー、わたしこんだけ参加してて、全くそんな発想なかったです。
すごく素敵。
その本にわたしのテキストが使えるようでしたら、どうぞお使い下さい。

ひもを「通す」と「結ぶ」

自己紹介のあと、大木さんが持参されたひも靴と、靴ひも、書籍をまじえてのお話しスタート。

靴ひもの結び方というタイトルなのに、実際に載っているのは「通し方」なんですよね、と。
がーん、言われてみればそうです…
結び方よりも、大半は「穴にひもを通す」過程の方にページが割かれていて、肝心の結び方というと、意外と少ない。
なのに、結び方が難しいと感じる人の多いこと。
ライブラリー靴ひも02

おもしろかったのは、参加者の方の体験談で

「アシックスの直営店で靴ひもの結び方を教えて欲しいと言ったら、
スタッフから“WEBサイトを見て下さい”と返された」


すごいですね。
わざわざ直営に足を運ぶ理由は、量販店よりも知識がある接客を期待してです。
が、よほど責任者クラス以外、直営といえどふつうの販売員レベルというのが実情のようです。

これでは靴ひもの結び方がむずかしいと感じている人は、どこへ行けばいいのやら。
わたしは二重掛けして結んでいるのになんだか緩むのがはやく感じ、書籍を買ったり靴ひもを結んでいる動画を見たり、玄関に結び方の手順をプリントしたものを置き、自学自習したのですが、このていたらくです。

大木さんが目の前で実演されるのを見て、あーやっぱ、こうやって動きをちゃんと見ないとダメだなと、思いました。

後編につづくよ! 今回は後編のあと、もういっこおまけがあります。