年の瀬から年始の寒波に、さすがの大阪も元日から雪が積もりました。
年が切り替わるときは3作目「王の帰還」の戦闘が始まるところだし、全く年越し気分じゃありませんでしたが、10年以上前の映画かつDVDだってコンプリートしているのに見始めると止まらない作品の力はすごかったです。
終わってから懐かしい当時のアイテムなど見返していました。
まずこれ。
青赤緑のDVDBOXは4枚組のSEE版(スペシャル・エクステンデッド・エディション)、白いパッケージはパスポート・キャンペーンDVDです。
このキャンペーンは実にえぐい仕様でした。
・映画DVD通常版3作、SEE版3作の全6種類
・映画の2作目と3作目を劇場で観た時の記念スタンプ(DVD1巻のパスポートに押せるようになっている)か、劇場半券
必要なアイテムを全部揃えるのに、約3年かかります。
しかもなにがもらえるのかが判明したのはだいぶ後。
特に作品DVDなんて、はっきり言って通常版かSEEどっちかあればいいのに、どっちも買わないとダメなんですよ!!
D4C(「いともたやすく行われるえげつない行為」)だ(;△;)
わたしは途中から参戦したもんだから、「二つの塔」の劇場半券がなくて、まだ上映されている東京の劇場まで行ったんです。
大画面で見たかったしいいもんという負け惜しみと、友達のうちに遊びに行く旅行も兼ねて。
そうまでしてゲットしたのに、特典DVD自体は一度しか見ていません。
そんな色めき立つ内容じゃなかったし、正直ファンサイトにUPされる海外の動画でずいぶん目が肥えていたのです。
こういうコンプリートキャンペーンを展開したのは、たぶん日本だけじゃないかと思います。
オタク市場だから。
あんまり好きな販売戦略じゃないので通常なら乗りませんが、このときだけは別でしたね。
当時Youtubeもなかったから、海外サイトまでいろんな動画を漁りに行った執念といい、すごい時間を割いています。
同じ映画を何度も劇場で見たのは、このシリーズだけです。
3部作を一気に撮影したっていうメイキングから音楽から、ほんとに全部興味深くて、現場の石ころ拾いでもいいからスタッフになりたかった。
そして、アクターにサインをもらったのも、これだけ。
アラゴルン(ヴィゴ・モーテンセン)からサインをもらった思い出話
「王の帰還」が上映されたのが2004年なのですが、2006年のカナダ・トロント国際映画祭(TIFF)にヴィゴ・モーテンセンがレッドカーペットに来る“かも”しれないという情報が入り、友達がトロントに住んでいるからという安易なプランでトロントに行くことにしたのです。
レッドカーペットの情報はTIFF公式サイトに載らないため、ファンサイトにかじりつきですよ。
肝心の宿はJTBに任せたところ、トロントに住んでいる友達にすら
「それ、どこ?」
という僻地の宿を紹介され、結局友達のうちに転がり込みました。
ありがとー!
世界中からプレスが来るので、宿がないんだよね。
このときはスペイン映画「アラトリステ」のキャストとしてTIFFに参加がわかっていたので、二日間上映されるチケットをどっちも買ってもらったのです。
会場のRYERSONでチケットホルダー列に並んでいたのですが、レッドカーペットの作法(?)がわかんなくて、ちょっと様子見てくるねーと列を友達に任せて先頭の様子をチェックに。
そしたら、チケットホルダーとレッドカーペット待機は別グループになっていました。
まんまとカーペット待機の先頭に移動できたけど、列も気になるしどうしようと思っていたら、スタッフの
「ファイブミニッツ なんちゃら」
という声が耳に入ったので、5分ぐらいで来るならそのまま待機だ!
きたよー!
サインに「ロード・オブ・ザ・リング」のパンフを差し出しているファンがいますが、映画「アラトリステ」の上映なんだし原作本を持参したのです。
原作の日本語訳はこのとき1巻しか出ていなかった。 全5巻完結です。
ヴィゴはサインに名前を入れてくれるので(オークションで売られたから、できるだけ名前入りにする方針)、あらかじめローマ字で自分の名前を書いて、さらに日本人だと伝えると漢字の「和」を書いてくれます。
すごい記号っぽい書き順ですが、やっぱり嬉しい。
ヴィゴはこの作品のことを「サムライの映画だ」と言ってくれていたので、わたしが差し出した原作本を
「日本の本だね」
と受け取ってくれ、スペインのTVクルーやカメラマンに本を示してくれたのです。
でも「意外! それは裏表紙!!」
なんでー(笑)
ヴィゴとはこの劇場と後日別の劇場でも会えたし、トロント滞在中普通にナイアガラの観光に行ったり、マット・デイモン見かけたりとすごく楽しかった。
こんな風に国を出てアクターに会う情熱はもうないので、よい経験だったなと思います。
友達のうちがどの上映会場からも徒歩圏内だったのが、いちばんのポイントでしたね。
いまみたいなソーシャルツールとスマホがあれば、また状況が違うでしょう。
帰国して「ロード・オブ・ザ・リングのアクターにサインもらったの!」って言っても、
「エルフの人?」
そりゃレゴラス(オーランド・ブルーム)だ。
こっちです、アラゴルンです。 (画像はGoogleの画像検索から拝借)
王様になるけど、大半は小汚い(褒め言葉)野伏スタイルの人です。
9人の仲間の中で活躍した、黒い剣士だよ…といってもまるっきり通じません。
当時でこれだから、いまはもっと通じないでしょうけど、それもまたいい思い出。
つぎに、原作指輪物語について。こちら