ょっと間が空きましたが、まちライブラリー大木さん主催のライブラリーカフェに参加しました。
今回は一冊の書籍について読書会です。
http://opu.is-library.jp/945/

「人は足の裏にどれほどの関心を持っているだろうか?

そのことについて、平沢彌一郎氏の著書『足の裏は語る〔筑摩書房〕』のあとがきを読むとおよその理解ができる・・・

「『足の裏は語る』の原稿の一部を見てもらった。
彼女は『暗い本ですね』とだけ言ってくれた。 
書いていて自分でもそう思った。 
日が当たらないのは足の裏だけ。 
足の裏って可哀そうだな。 
そんな一生日の当たらない「足の裏方さん」と半世紀近くもつき合ってきたのであるから、この本が暗いのも当然かもしれない。」

書籍の中で最も誌面を割いているテーマは排泄の考現学、大学に入学したばかりの学生たちに初日の教室でこの話をすると学生は目の玉を丸くしびっくりするという。

さて排泄が足の裏とどうかかわっているのだろうか?
その他、心配症と足の裏、また機嫌が悪いときや不安なときの足の裏など。
この書籍は文庫本でも出版されたが現在は絶版のなっている。
図書館などでご覧になっていただきたい。」

読書会なので、まちライブラリーの中でも書斎コーナーが会場になっていました。
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わたしもこんな書斎がほしい
テーブルを真ん中に集めて、読書会スタイル。
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この書斎コーナーは、普段お料理関係の本ばかり集まったコーナーです。

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大木さんが府下の図書館から集めてくださった、絶版の書籍。
同じ本がいっぱい!
表紙の足の絵は、著者によるものです。一筆で書ける足。

今回は靴というより、そもそものおおもとである”足”がテーマです。
著者は平沢彌一郎氏。
運動生理学者で専門は神経生理学。
足の裏に一生をかけた先生で、書かれていることはどれもとても興味深く、初見のことばかりでした。

老化は足からではなく、大脳から。
大脳の老化が一人立ちを困難にさせる。

立つことの複雑な要因、そして立ち構えには「身構え」「気構え」があり、問題は気構えにある。
ワクワクしている人は前重心で身が乗り出し気味、足の指もギュッと地面を握りしめ握力がある。
しかし現代人はふんぞりがえり気味。
重心位置も変わってきていて、意識の喪失が直立能力の衰退に深い関係がある。
住環境によっても重心位置が変わる。

すでに絶版の書籍ですが、読んでいると現代人の衰退っぷりに青ざめます。
この研究をされたころから、改善されたことは全くなくて、逆に私達の環境は体を怠けさせる一方に整えられているから。

読書を進めながら、大木さんが参加者にそれぞれ
「ここはおもしろいですね〜」
「ここなんて、どう思われますか?」
とうまいこと質問されます。
それに対してああだこうだと言い合うのがとても楽しかったです。
経験に基づいて推測される帰着点など、一冊の本からの広がりが、読書会ならではだと思いました。

どの項目も面白かったのですが、続きにわたしが一番面白かったことを抜粋します。
<つづき>

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