ものすご〜くお久しぶりの京都文化博物館へ行ってきました。
そうそう、このなんか派手なレンガの色、前とおんなじ。
でも中身がごそっと変わっていました。
エントランスがぜんぜん違う! 小洒落てる。
2011年に一大リニューアルして、シアターまで出来ていた。
喫茶店と物販の専門ストリートまである。

「京都唯一! 京都の歴史の常設展示」という二階の常設展からスタートしましたが、これが意外と良かったです。
複製ではなく本物もあるし、ボランティアガイドさんも常時いて、小作りながらも知識がグッと深まる仕掛けがされています。
常設展って物足りないこと多いのに、ああこういう仕掛け、ほんと京都ってうまいなあ。
大阪はどうも、箱につめ込んでハイ見に来てちょっていうノリなんですよね。
体験や共感といった、エモーショナルな部分への語りかけが弱い。

わたしのお目当ては2/11からスタートの
「細川家 永青文庫コレクション6 南北朝・室町時代の武家文書」
http://www.bunpaku.or.jp/exhi_shibun.html#eisei
これです。

永青文庫コレクションは、2011年の京博「細川家の至宝」以来。
永青文庫は、大阪で展示できるところがないのでしょうか…

今回は武家文書ばっかり!! 和紙と墨の世界。
もちろん全文は読めん!! しかし、見てるだけでも楽しいでござる。

常設展に比べて規模は小さいですが、図録代わりのA3見開きパンフレットがいただけます。
これがずいぶんいい紙を使っていて、解説もWEB掲載分にプラスした内容もあり、がんばって折らずに持ち帰りましたよ。

紹介文に
「実際にやりとりされたままの形の古文書からは、当時の人々の声が聞こえてくる気がします。」
とありますが、わたしはこの展示で初めて「切封(きりふう)」の文書を目にしたんです。

切り封とは、「文書の右端を下から中程まで切断し、これを帯にしてたたんだ紙が広がらないように全体を結(ゆ)わえ、その上から封締(ふうじめ)を書きます。」
http://museum.city.fukuoka.jp/je/html/401-410/403/403_02.htm

この画像は京文のパンフレットから、後期展示の書状を抜粋。

右端のピロンとした部分がポイント。
封02
ピロンとした切り紐部分は開封時にちょん切られたり、掛け軸とか保管にあたって切り落とされるので、こういった展示に出される書状で切り紐まで残っているのは、意外とないのです。
あるかも知れないけれど、わたしはこれまで見たことはなかった。
いや〜大興奮ですよ!! すんごい生っぽい!!

前期は足利義詮将軍の書状が多く、花押の移り変わりを見比べる楽しさもあります。
切封は前期後期いずれにも出品されています。

たまたま見ていた「独眼竜政宗」にも、切封らしい書状が出てきたので、パチリ。
封
第四話「元服」の場面。輝宗様かっこいー!!
陣中にあるため輝宗様は髪を下ろしておられる。

輝宗様の使者として虎哉和尚のもとに行った、鬼庭左月(いかりや長介)からの書状(報告書)と思われます。
左の端がぴろぴろした書状。
最近の時代劇の小道具で、こんな書状とんと見ません。
たいていパタパタ折りたたんだものを別の紙で包んでいるか、殿様仕様で箱入りかです。
原作ではこのシーンがどう描写されているのか、読んでみたい〜

横にそれました。
会期は平成26年2月11日(火・祝)〜3月23日(日)
月曜日休館(祝日の場合は翌日休館)
*ただし、3月4日(火)は展示替えのため休室
10:00〜19:30(入場は19:00まで)