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アパレルの本じゃないって事です。

「神は細部に宿るのよ」でもそうなんですが、おしゃれに関することってなぜ「川上川中川下」って出てくるんでしょう。
アパレルの製造シーン描写において本作中にも頻繁に出てきます。
番子さんも「おしゃれの川下住人」だと自虐的に書いている。
アパレルに属する靴製造ではそんな表現していないのに。

「第3章 消費者はもう騙されない」っていうタイトルが傑作ですね。
これまでどんだけ騙しとったんやということが書かれています。そらね、逆襲にも遭うよね。
ここで紹介されているアメリカのエバーレーン(原価と工場を全部公開していて、店頭販売はせず試着のみ。購入はすべてWEB。一等地にお店は必要ない)はわたしもいいなと思ってみていたのですが、セール時期におもしろいことをやっているんです。

お得なセールはしません。
でもアイテムに価格が3つ表示され、一番安い価格だと儲けは出ない。
真ん中でちょっと利益が出る。
一番高い価格だと、利益どころか今後の成長への資金になります、ありがとう!

うわーこの仕組みすごい羨ましい。
いま欲しいのはこれだよ。
自分の買い物が制作者への応援・成長に繋がる、それが目で見える仕組みってすごい素敵。
株主とは違うんです。

そもそもエバーレーンの創始者が、自分の服の価格が原価の8倍だと知ってITテクノロジーを使えばそれを変えられると思ったのがきっかけ。
既存アパレルへの大いなるアンチテーゼです。
いいなあこういう動き大好きよ。
一番おもしろかったのはこの第3章でした。

ところでこういったアパレル本には、ファイブフォックス(つまりコムサ)って出てこないんです。
いまでは普通になっているアパレルのカフェやライフスタイル展開を大々的にやったのって、ファイブフォックスだと思うんですけど。
取材対象にならないわけないのに、不自然なほど出てきません。なんでですかね、ふふふ。
カフェコムサは味が落ちたから、通ったのは最初のうちだけでした。


Amazonの書影、ちょいちょい帯まで入っていますね。