年のことですが、朝日新聞に「マタニティマーク知恵絞る」という特集がありました。
妊婦さんがマタニティマークをつけにくいという、なんとも情けない日本の有り様について意見交換会を開いた報告です。
その中で「え??」と戸惑った意見があったんです。
マタニティマーク
マタニティマークの使用について
“「妊婦以外にも辛いひとはいる」という指摘や、流産した方や不妊治療中の方から「マタニティマークを見るのがつらい」という声もありました。”
という意見です。
こんなことを堂々と言っちゃう人がいることに驚きました。
そもそもマタニティマークがなんで必要なのか、目に見えて妊娠中だとわかりにくい初期中期の方をいたわる目的があるじゃないですか。
後期よりこの時期の方がつわりがキツい方がいるのに、一見健常者に見える、でも妊婦さんですよとわかるためのマークでしょう。

腰痛持ちだって一見健常者です。でもたちっぱが辛くて揺れる電車では座りたい。
妊婦以外にも辛い人はいますよ。膝が悪い人、お腹いたい人。頭いたい人。
だったら座ればいい。

でも、なかでも妊婦さんは労るべき存在じゃないのですか。
お腹にもう一人いるんですよ。
ホルモンバランスだって健常者とちがうし、なにより妊婦さん自身が不安でいっぱいでどきどきしながら過ごしているのに、なんでしょう、産んでしまえば健康だから、1年くらい辛抱せいとでも?
辛い度数でいうと、低いとでも?
みんなお母さんから生まれてきたのに、なぜ妊婦さんに対してこんな振る舞いが出来るんだろう。

平等っていうのは、万人に全てのことに平等だと思ってんのかしら。
平等っていうのは、みんな違うっていうことをまず理解することじゃないのですか。

そして、流産した方や不妊治療中の方からの声。
これって要するに「妬み」ですよね。
妬みは持たざるものから持つものへの感情です。

はげの人が髪の毛ふっさふさの人を見て「目障りだから帽子かぶれや」って言ってるのと同じ。
貧乳の人がボインの人に、「目障りだから、サラシ巻け」て言ってるのと同じ。
全世界の子連れのママに対して、「目障りだから、わたしの前を歩かないで下さい」と言ってるのと同じ。
こどもを「持つもの」と思っているからこその発想です。
得るもの、持つもの。
“足る”を知っていたらこんな風に思わない。

なんでわたしのところには、ないのだろう。
だからマタニティマークを見て辛くなるのです。
自分にもあって当たり前と思っている傲慢さからきている妬みです。
別に誰を妬もうがその方の自由です。
わたしはこの記事を読んでいて、また継続して関連のトピックスを読みそのような妬みにまで周囲が慮ってあげないといけないことに驚いたのです。
それは優しさでも他者感覚でもありません。
世の中が自分に都合よくあれという思考を疑問に思わず、周りに変われというのは傲慢です。
マタニティマーク
こんなことを考えている方は、お坊さんの法話でも聞きに行った方がいい。
ぐちぐちやってもなんら解決になりません。
いまはいい時代で、WEBで相談に答えてくれています。

■hasunoha (以前もネタにしています

これは「不妊」について寄せられたカテゴリ。
http://hasunoha.jp/questions/parenting/sterility
「有り難し」は、いいね的なもの。

「有り難し」がたくさんついている質問はこのへんですが、
・子供の産めない女性
http://hasunoha.jp/questions/367
・不妊で悩んでいます
http://hasunoha.jp/questions/57
どれもお坊さんの回答が深いです。
Yahoo!なんとか袋やなんとか小町よりも先に、こちらを読んで欲しい。

「おめーは結婚も妊娠もしてないから言えるんだろう」
そうだよ、だから言えるんです、なにが問題か。善が成されないいまの方が問題です。

マタニティマークは厚生労働省の<こちら>に詳しくあります。
ロゴも拝借いたしました。