「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門」


阪人なのでUSJはオープン当日に行っています。
ウソです、そこまで郷土愛はありません。
たまたま会社で入場券を買ってほしいと言われましてね、その関係です。でなければ混み合う当日になんて行くわけない。
これまで行ったのはオープン当日 2001年(平成13年)3月31日と2003年10月、それっきり。スパイダーマンのアトラクションすら知りません。
だから入場者が減っていることも知らなかったのですが、V字回復したというニュースとディズニーランドを抜いたという報道には呵々としました。わたしはディズニーランドがUSJ以上に楽しくなかったからですよ。

そのV字回復の担い手となった方の著作です。
タイトルからマーケティングの話がメインかと思いきやそんなことはなく、むしろ後半部分は働くことに迷っている若い人に読んでいただきたい。

マーケティングの計算方法とかあまり身に入ってこなかったのですが、最初にえっと思ったのはどんな大企業でもいつだって資源(資金)が足りないと書いてあったところです。
いやいや、大企業畑の方がなにを言うのと思いますよね。ないなかから作り上げているのはどこも同じだそうですよ。

【第4章「戦略」を学ぼう】

この章めっちゃおもしろかった、ようやく戦略と戦術の違いが理解できました。
ヤン・ウェンリー気分。
「カネ、ヒト、モノ、情報、時間、知的財産」
この六つの経営資源の中で、企業経営にとって最も大切なものはどれでしょう??

わたしは知っています、人だ。
武田信玄も言ってます、「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」と。
採用に力を入れず人事のリーダーがいなかった前社では、これをまざまざと実感しましたよ。

「成長する会社とは、人的資源を成長させ続けることができる会社」

グループ親会社が養ってくれる会社なら、成長を希望しなくてもいいんですけどね。
そういうところでは安定とひきかえに成長はなく、心を殺しながらお金を得ることになります。なりました。

目的と目標の違いは、英語で表記されたらよくわかります。
「目的はパリ占領、目標はフランス軍」
目的=ゴール
目標=ターゲット
本文には具体的に例文で練習できるようになっています。
経済誌に歴史小説が多い理由は、人、そして選択と決断の連続だからです。歴史から学べることはたくさんあるし、学んで損はない。

【第7章 私はどうやってマーケターになったのか?】

著者の大学生活から振り返ります。
1972年生まれなので、大学卒業時は超氷河期かな。超買い手市場の厳しい時代でした。
職能で会社を選ぶという視点は、いまの学生さんにも知ってもらいたいです。
会社と結婚できないからね。

【第8章 マーケターに向いている人、いない人】

4つの適性が紹介されています。
わたしは委員長や生徒会長をやってはいましたが、それでなにかを変えたかというと、そんな記憶がないです。まとめるだけで変化を発生させていないから、リーダータイプではないなあ。
あとコツコツ型なので要領のいい戦略型でもない。精神的なタフさもあんまりない。ただ残り一つ適性は該当してるかも。
さすがにこの年齢でマーケティング畑とはいきませんが、インターンの機会があればやってみたかったです。

【第9章 キャリアはどうやって作るのか?】

著者自身が「もっと若い時に学校や親が教えてくれていたらなあ」ということを書かれているので、むしろこの本のポイントはここだと思います。
市場構造が一定であるならば、その市場にいる人の収入も「ある一定の幅」で決まっているというのは、とても大事です。
うどん屋の大将の年収は決まっていると大書きしているのですが、おそらくそんな風に自営業を見ている学生さんはそうそういないんじゃないでしょうか。
そして自己啓発本じみていますが、やはり「好きな仕事でなければ成功することは難しい」と。
それは好きな仕事であっても辛いことの方が多く大変なことばかりだから。それでも頑張れるのは、好きだから。そうでないと辛さに耐えられない。

9章は本のタイトルで素通りしてしまうには惜しい内容です。
ここだけでも若い人には読んでもらいたい。良著でした。