んまりのトキメキ掃除、ちょっと前は断捨離、その前はたぶんトイレ掃除じゃなかったかな、素手でやるとかやらんとか。

こんまりの本は発売当初から書店での平積み戦略、大々的な車内広告でずっと目にしています。
書店に立ち寄ったとき必ず目に着く位置に置かれているので、ぷらっと手に取ったことがあります。
しかし、わたしにはどうしても読めなかった。
時間をおいてまた別の機会に手にとっても、やっぱり読み進めることができない。

ページのむこうにこんまりのドヤ顔があるような感覚がして、こういう感じがする本には近づかないでおこうとそれっきりです。
“ドヤ顔がある”感覚はなにかに似てる既視感あるなと思っていたのですが、アレです、自己啓発本です。
掃除ブームもなんか宗教的だと感じていたのは、根底が自己啓発本とスピだからです。
※こんまり本の出版社はサンマーク出版なので、ずれてはいない

速水健朗氏によればここ20年ほどの自己啓発本は以下の3つに分類されます。
1)願えば叶う。
2)習慣を変えれば人生が変わる。
3)隠された潜在能力を掘り起こそう。

20年もこんなことやり続けてるんです。
ゲームの攻略本を読むように、一番楽でカンタンで間違いのない方法をみんな欲しがっているということでしょう。
(ついでに時間もお金もかからない方法だとなおベスト)

年末に書店に行ったとき、経済週刊誌の特集が「教養こそ力なり さらば!スキルアップ教」でした。
こないだまでスキルアップ(英語だの資格だの)をお題目にしていたのに、次は教養ですか。
真の価値を生むのは深くて広い教養だそうです。
そんなの言われんでもわかっとる。

薦められている本をジャンルごとにずらずら列記して、楽な誌面作りだなー
「ダ・ヴィンチ」をまるっとコピったみたい。
スキルアップはテクニカルな要素が強く達成度が目に見えますが、教養は全然違うよ。
試験もないし、時間もかかるし、これはブームとして定着しないでしょう。

宗教も自己啓発も教養もスキルアップも悪くはないですが、時代と環境で次々に変わるお題目、しかも大元はアメリカニューエイジ思想やキリスト教が根底にあります。
一方では教養本に投資をしろといい、一方では思い出すら捨てろという。
ほんとはみんな、なにがしたいの。
違うな、何かしないといけないと思い込んでいる、かな。
だからあれこれ目移りするんでしょうね。

掃除のことを書くつもりがずれちゃった。